セダン離れが進む自動車業界ですが、日産の調査によるとセダンは若者に人気であることが判明したようです。
セダン離れをチャンスととらえ、日産は今後セダンのラインナップを世界的に強化していくとのこと。
日産のグローバル調査結果「セダンは若者や熱狂者に人気」
(和約)
日産自動車は新たな調査の結果ミレニアルズ(※1)の10人に8人がセダンを好む傾向にあり、今後セダンを強化するといいます。
※1:ミレニアルズ(millennials)とは、1980年前後から2005年頃にかけて生まれた世代のことをいい、俗に言う”若者”のことを指す。
世界中の18歳から65歳の車の所有者・非所有者を対象にした調査結果によると、現在セダンを所有していない回答者の75%が、将来セダンの購入を検討しており、ミレニアルズの80%がセダンの購入を現在、または将来検討しているとのこと。
中でも”ジェネレーションZ”(※2)の68%がセダンを検討しており、現在セダンを所有する71%が旅行と文化に情熱を注いでいるなど、セダンが持つボディスタイルの魅力は愛好家や”情熱的な探検家”に偏っていると日産は主張します。
※2:ジェネレーションZとは、アメリカ合衆国において概ね1990年代中盤(または2000年代序盤)以降に生まれた世代のこと。
日産は今年の上海モーターショーで公開した中国向け新型シルフィー、今年末にも発売される日本市場向けのスカイライン(Infiniti Q50)、モデルチェンジしたアルティマ、マキシマを含む「潜在顧客に向けた新型セダンシリーズの世界展開」を開始するといいます。
「我々の最新セダンは購入者、特に最初の車を探している若者のニーズに直接訴えかけます。」と日産グローバル商品戦略計画のコーポレートバイスプレジデント Ivan Espinosa氏は言います。
「多くの他社がセダンから手を引いていますが、我々はそのチャンスを掴みに行きます。」
「今後数ヶ月から数年のうちに、日産のセダンを所有する人々は自動運転技術、先進的な電動パワートレイン、コネクティビティをより楽しむことができるでしょう。」と付け加えます。
海外での日産の事業は多数のセダンと他モデルを展開している間、オーストラリア部門は現在のSUVを強化したラインナップでかなり満足しているようです。「来月発売される新型リーフを除き、日産は現行ラインナップを変更する計画はない」と日産ローカルコーポレートコミュニケーションマネジャーのTony Mee氏は言います。
日産オーストラリアはアルティマとパルサー(セントラ)を数年前にランナップから廃止しています。
出典:https://www.caradvice.com.au
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出典元はオーストラリアの記事ですが、日産オーストラリアのホームページを見てみると、記事にもあるようにセダンのラインナップは存在せず、SUVが大半を占めていました。これをみるとまだ日本国内は充実していると思えますが、近年のモデルライフの長期化を考えると一概に良いこととは言えません。
記事からは先進的な装備はセダンから積極的に展開されていくことが読み取れますが、若者に人気といいつつ価格が伴わなければ、買ってもらえません。セダンは一般的に高級路線のためSUVよりも高価格であることが多く、若者もSUVに偏りがちです。しかし先進装備で大きく差別化できれば、若者にとっても多少無理をしても欲しいと思える存在になることができます。
その一手として、日産はプロパイロット2.0を搭載した新型スカイラインを2019年秋にも国内での発売を予定しています。
日産自動車 新型スカイラインProPILOT2.0特設HP
http://www2.nissan.co.jp/SP/SKYLINE/PROPILOT2/?rstid=20140314rst000001001
これからのセダンに注目です。
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