2018年6月度の軽自動車販売台数が全軽自連より発表されました。本記事ではそのデータをもとに詳しく分析したいと思います。新車ご購入の参考になれば幸いです。
今月のポイント:ジムニー、ミラトコット、N-VAN
※通称名については同一車名のものを合算して集計しています
目次
軽自動車販売台数ランキング
6月度
順位 | 車種名 | メーカー | 販売台数 |
1 | N-BOX | ホンダ | 20,682 |
2 | スペーシア | スズキ | 13,450 |
3 | タント | ダイハツ | 11,147 |
4 | ムーブ | ダイハツ | 10,464 |
5 | デイズ | 日産 | 10,260 |
6 | ワゴンR | スズキ | 9,500 |
7 | ミラ | ダイハツ | 9,114 |
8 | アルト | スズキ | 6,705 |
9 | N-WGN | ホンダ | 5,497 |
10 | ハスラー | スズキ | 5,281 |
11 | eKワゴン | 三菱 | 4,248 |
12 | キャスト | ダイハツ | 3,462 |
13 | ピクシス | トヨタ | 2,141 |
14 | ウェイク | ダイハツ | 2,067 |
15 | エブリィワゴン | スズキ | 1,530 |
メーカー別販売台数
以上の販売台数上位15位の中に含まれる車種数をメーカー別で分類するとこのようになります。
メーカー | 1月 | 2月 | 3月 | 4月 | 5月 | 6月 |
ダイハツ | 5種 | 5種 | 5種 | 5種 | 5種 | 5種 |
スズキ | 4種 | 5種 | 4種 | 5種 | 5種 | 5種 |
ホンダ | 3種 | 2種 | 3種 | 2種 | 2種 | 2種 |
日産 | 1種 | 1種 | 1種 | 1種 | 1種 | 1種 |
三菱 | 1種 | 1種 | 1種 | 1種 | 1種 | 1種 |
トヨタ | 1種 | 1種 | 1種 | 1種 | 1種 | 1種 |
マツダ、スバル:0車種
相変わらず大ヒットのホンダN-BOXですが、N-ONEやN-SLASHはそろそろテコ入れが必要でしょう。しかしそのためにはフルモデルチェンジをする必要があります。N-SLASHなどは販売も微妙ですし、ひょっとすると打ち切りという可能性も出てきました。
ランクインしている台数は各社ともに上記のようになっており、ほとんど固定化されてきた印象です。
各社トップセールス
1 | ホンダ | N-BOX | 1位/15位 |
2 | スズキ | スペーシア | 2位/15位 |
3 | ダイハツ | タント | 3位/15位 |
4 | 日産 | デイズ | 5位/15位 |
5 | 三菱 | eKワゴン | 11位/15位 |
6 | トヨタ | ピクシス | 13位/15位 |
今月も先月に引き続きホンダのN-BOXがトップとなりました。順位は先月から全く変わっていません。9月1日にフルモデルチェンジをしたN-BOXが大きく評価されています。
スズキはスペーシアを12月14日に発売を開始していますが、先月に引き続き今月も2位につけています。似たようなN-BOXとの差もまだまだありますが、大いに評価されていると言えます。価格差が大きなポイントでしょう。
売上トップの軽トールワゴンは?
上位15位に含まれる軽トールワゴンは、販売台数の多い順に以下の通りでした。
※同一名の車種は除く
順位 | メーカー | 車種 | 販売台数 |
1 | ホンダ | N-BOX | 20,682 |
2 | スズキ | スペーシア | 13,450 |
3 | ダイハツ | タント | 11,147 |
4 | ダイハツ | ウェイク | 2,067 |
各社ともにラインナップしている軽トールワゴンは15台中4台を占め、人気ということが改めて分かります。販売台数のトップ3は全てトールワゴンとなっています。
日産デイズ、三菱eKワゴンの格差
日産自動車と三菱自動車の合弁企業「NMKV」が製造する車ですが、販売数に大きな差があります。
車種 | デイズ | eKワゴン | 大小の比率 |
8月 | 9,644 | 2,705 | 3.6 |
9月 | 15,353 | 5,528 | 2.8 |
10月 | 5,961 | 2,380 | 2.5 |
11月 | 8,624 | 3,726 | 2.3 |
12月 | 9,288 | 3,019 | 3.1 |
1月 | 14,843 | 3,466 | 4.3 |
2月 | 14,294 | 4,544 | 3.1 |
3月 | 16,233 | 7,128 | 2.3 |
4月 | 7,605 | 1,942 | 3.9 |
5月 | 8,543 | 2,613 | 3.3 |
6月 | 10,260 | 4,248 | 2.4 |
eKワゴンは燃費偽装のイメージが、デイズは不正検査のイメージがつくことになった不遇な車ですが、基本的に同じ車であってもブランドイメージにより販売台数には差があります。販売台数格差比率は先月から減少しました。
日産デイズシリーズ、三菱eKシリーズはともに19年モデルへと移行し、軽自動車初の歩行者対応踏み間違い防止アシストの機能を伝えています。このあたりでともに販売台数増加となるか、注目です。
新型のeKワゴン、デイズは2018年度中と言われています。
しかし次期型の開発を主導するのは日産となるようです。
三菱の燃費不正の件もあり当然の流れのように思えますが、そもそも三菱の燃費不正は、日産が次期型の開発を行うに当たりデータを見返していた時に発覚したといいます。つまり燃費不正が起きたから開発を交代したというより、もともと次は日産が開発担当となる予定だった可能性もあります。
しかし日産は日産で完成検査不正が明るみになっており、危険なところです。現行eK/デイズは三菱自動車での生産のため問題はありません。
ホンダNバン 発売開始
ホンダの人気軽ハイトワゴンN-BOXのプラットフォームをベースにした商用モデル「N-VAN」が7月13日発売を開始しました。ホンダのN-VAN(エヌバン)のページが更新され、多数の画像が公開となりました。
2018年5月をもって「バモス/バモスホビオ」は生産終了となりました。ホンダは商用モデルにおいても、Nシリーズの新世代アーキテクチャへの変換を進めるとされます。
ジムニーがついに発売!
新型「ジムニー」が7月2日発売を開始しました。
ジムニーはスズキが発売する本格的オフロード4WD車。回4代目となる新型は20年ぶりのフルモデルチェンジになります。
ここで気になるのはかつてのライバル(?)パジェロミニの存在です。ジムニー自体はラダーフレームの後輪駆動と何ら新しいものではなく、そのブランド力によって指示されています。国内業績がV字回復にあり、SUVを得意とする三菱であれば、それ以上のものを作れないはずはないのですが、必要なブランド力がないため難しいでしょう。
噂レベルでは「eKワゴンのオフロード版」がせいぜいでしょうが、それをパジェロミニといえるか謎です。現時点では全く情報がありません。
ミラトコット 発売開始
ダイハツのミラココア後継である「ミラトコット(TOCOT)」が6月25日発売開始となりました。同時にTV-CMも公開しています。
まる子役の女優は、どんぎつねでおなじみ吉岡里帆さん。
TV-CMでは、実写版「おとなまる子」として、ちびまる子ちゃんが22歳の大人になり、社会人1年生としてクルマの免許を取ったら?というストーリーを実写化しています。
今年春先に生産を終了した「ミラココア」の後継車種として位置付けられているモデルです。
まとめ
話題になっていた新型車が6~7月で一斉に発売となりました。
新型ジムニーは海外でも「ベイビーG」(メルセデスGクラスの赤ちゃん)として人気を博しており、販売を求む声が少なくありません。安全装備を充実させつつ、4Lにギアを入れるとセンサーがオフになるなど、遊べる要素もしっかりと確保した、まさに「大人のおもちゃ」がついに発売です。
N-VANも発売となり、ジムニー宜しく車中泊やバイクの搭載などこちら遊べる軽自動車となっているようです。これまでの軽バンのイメージを一新する革新的なモデルですが、この革命は果たして成功となるでしょうか。成功した暁には、Nシリーズのさらなる拡大狙ったN-TRUCKの発売はあるのでしょうか。
今後もますます進化する軽自動車から目が離せません。