今さら?と言われるかもしれないけれど、知っておくとためになる「豆知識」をお伝えするコーナーでございます。
記念すべき1回目は「トヨタ ダイナルートバン」を取り上げます。
商用バン
バンタイプの商用車は数多く存在します。商用車のためモデルチェンジは頻繁には行われず、今でも旧式のモデルが生産され続けているものもあります。例えば1999年発売の4代目マツダボンゴバンがあります。
出展:mazda.co.jp
この車はマツダの経営状態が悪い中モデルチェンジされたため、3代目の設計を部分的に変更しただけのちょっと変わったバンです。しかし現在でも生産されているれっきとした現行車です。
さて、商用バンと聞いて真っ先に思い出すのはやはり「ハイエース」かと思いますが、トヨタにはその他にも商用バンが用意されています。ライトエース・タウンエースも数多く街中で見かけますね。(ちなみに販売店が違うだけで同じ車)
出展:toyota.co.jp
では、ダイナルートバンをじっくり見たことがありますか?
出展:toyota.co.jp
現行の7代目は日野自動車との共同開発で1999年に発売を開始しており、2016年にやっとABSを全車に標準装備した商用バンです。1トン、2トン仕様が選択でき、2トンベースは日野自動車で生産されています。中でも2トンベースはハイエースやライトエースに比べ積載量で大きく勝りパワーがあるため、現金輸送車や警備会社にも使用されているロングセラーバンです。
しかしよく見るとそのデザインに目がいきます。なんだか「ちぐはぐ」ですよね。
実はバン部分であるBピラー以降はH100系ハイエースの流用となっているのです。
H100系ハイエースは1989年から2004年まで販売されていた4代目のハイエースです。現行のダイナルートバンにはこの世代のハイエースのバン部分がそのまま用いられているのです。
どうやらコスト削減のために今でもこの時代のハイエースの金型が使われているようです。
その結果2トンタイプではシャシーとボディの間にズレが発生しています。こんな杜撰な車もなかなか珍しいですよね。
後輪が若干前よりである 出展:toyota.co.jp
バックドアは観音開きが選べます。意外と日本では少ない貴重な存在です。とはいってもトヨタトヨエース、日野デュトロも基本的に同じ車です。
ちなみにインドネシアでは、日野がデュトロのマイクロバスモデルであるデュトロバス110SDBと大きいタイプの110SDBLを販売しています。こちらの方が見た目が自然ですね。
出展:dutahino.co.id
ということでH100系ハイエースは今でもサイボーグの一部となって生き続けているのです。モデルチェンジがあるとすると、現行H200系ハイエースのバン部分のみ使用される可能性もありますね。
なかなか特殊な車です。
初めまして。
中々興味深い記事で、とても面白かったです。
ダイナルートバンにはダブルキャブベースのも有り、この後ろ半分がハイエース化していますが屋根の高さを合わせていますね。
そしてスライドドアが顕在していますので、まるでトリプルキャブ・・・。
ある日のスーパーの駐車場で遭遇して驚きと共にキャンピングカーのベースとかに良いんじゃないかと思いました。
有難うございます。
実はこの車、2021年現在で既に販売終了となっております。
ダブルキャブのトラックを自家用車にしている人がいるようですね。
ジャパニーズピックアップトラックと言ってよいのかもしれません。
次回はダイナルートバン同様リアが、H100型(1990/S66/H1年〜2000/H10年)ハイエースで、フロントがグランビア(1996/H6年〜2002/H12年)のハイメディック救急車を取り上げて下さい。
有難うございます。
救急車のような特装車も面白い秘密がありそうですね。参考にさせて頂きます^^