2018年8月度の新車販売台数が自販連より発表されました。本記事ではそのデータをもとに詳しく分析したいと思います。新車ご購入の参考になれば幸いです。
目次
乗用車ブランド通称名別順位
【今月の注目ポイント】
スズキ、マツダ、CR-V、アウトランダーPHEV
※輸入車、軽自動車は含まれません。
メーカー別販売台数
販売台数上位50位の中に含まれる車種数をメーカー別で分類するとこのようになります。
メーカー | 3月 | 4月 | 5月 | 6月 | 7月 | 8月 |
トヨタ | 23 | 21 | 21 | 21 | 21 | 21 |
ホンダ | 7 | 7 | 8 | 8 | 7 | 8 |
日産 | 6 | 5 | 5 | 5 | 5 | 5 |
マツダ | 5 | 4 | 5 | 6 | 5 | 5 |
スズキ | 3 | 4 | 3 | 3 | 4 | 3 |
スバル | 4 | 4 | 2 | 3 | 3 | 3 |
レクサス | 2 | 3 | 3 | 0 | 1 | 1 |
三菱 | 2 | 1 | 2 | 2 | 2 | 3 |
ダイハツ | 1 | 1 | 1 | 2 | 2 | 1 |
やはりトヨタが最も多いですね。この強さが弱まることはまずないでしょう。
他メーカーについては、8月にスズキ、マツダで燃費・排ガス検査における不正が発覚しています。
販売台数合計
ランクインの数が多ければ多いほど、自然と合計販売台数も増えます。公開されている上位50車種のメーカー別合計台数を見てみましょう。
メーカー | 先月 | メーカー | 合計台数(上位50車種) | 傾向 |
トヨタ | 117,266 | トヨタ | 91,292 | -25,974 |
ホンダ | 29,298 | 日産 | 22,881 | -4,024 |
日産 | 26,905 | ホンダ | 22,142 | -7,156 |
スズキ | 10,314 | マツダ | 9,832 | +2 |
マツダ | 9,830 | スバル | 7,535 | -1,229 |
スバル | 8,764 | スズキ | 7,493 | -2,821 |
ダイハツ | 3,113 | 三菱 | 2,289 | +338 |
三菱 | 1,951 | ダイハツ | 2,184 | -929 |
レクサス | 800 | レクサス | 571 | -229 |
合計 | 208,241 | 合計 | 166,219 |
全体的に台数は先月に比べ減少しています。
トヨタも販売台数を大きく減らす中、マツダ、三菱が前月を上回っています。
各社トップセールス
1 | 日産 | ノート | 1位/50位 |
2 | トヨタ | アクア | 2位/50位 |
3 | ホンダ | フリード | 10位/50位 |
4 | マツダ | デミオ | 17位/50位 |
5 | スバル | インプレッサ | 19位/50位 |
6 | スズキ | ソリオ | 20位/50位 |
7 | ダイハツ | トール | 29位/50位 |
8 | 三菱 | デリカD5 | 42位/50位 |
9 | レクサス | NX300H | 50位/50位 |
各メーカーともに売れ筋の車種はほぼ決まっており、ホンダはフィットかフリード、三菱はデリカD5に根強い人気が集まっています。
ミニバン
上位50位に含まれるミニバンは、販売台数の多い順に以下の通りでした。
順位 | メーカー | 車種 | 販売台数 |
1 | 日産 | セレナ | 6,359 |
2 | トヨタ | ヴォクシー | 6,305 |
3 | ホンダ | フリード | 5,824 |
4 | トヨタ | シエンタ | 5,538 |
5 | トヨタ | アルファード | 4,382 |
6 | トヨタ | ノア | 4,033 |
7 | ホンダ | ステップワゴン | 3,009 |
8 | トヨタ | ヴェルファイア | 2,907 |
9 | トヨタ | エスクァイア | 2,733 |
10 | ホンダ | オデッセイ | 983 |
11 | 三菱 | デリカD:5 | 810 |
12 | トヨタ | ハイエース | 764 |
ミニバンは50台中12台を占め、非常に人気ということが改めて分かります。先月と順位が全く同じでした。
SUV
上位50位に含まれるSUVは、販売台数の多い順に以下の通りでした。
順位 | メーカー | 車種 | 販売台数 |
1 | トヨタ | C-HR | 6,075 |
2 | ホンダ | ヴェゼル | 3,487 |
3 | 日産 | エクストレイル | 3,116 |
4 | スバル | フォレスター | 3,036 |
5 | トヨタ | ハリアー | 2,927 |
6 | マツダ | CX-5 | 2,105 |
7 | スズキ | クロスビー | 1,772 |
8 | トヨタ | ランドクルーザー | 1,692 |
9 | マツダ | CX-8 | 1,398 |
10 | ホンダ | CR-V | 1,344 |
11 | マツダ | CX-3 | 1,312 |
12 | 三菱 | アウトランダー | 788 |
13 | 三菱 | エクリプスクロス | 691 |
14 | レクサス | NX300H | 571 |
SUVは50台中14台を占めました。珍しく三菱アウトランダーがランクインしています。
三菱自動車は新型アウトランダーPHEVを8月23日に発売しました。このところ台風や地震といった自然災害により停電が頻発していますが、被災地では給電も可能なアウトランダーPHEVが重宝されているようです。
CX-8 vs クロスビー vs エクリプスクロス
発売時期が割と近いマツダの国内向けSUVラインアップにおける最上位モデルである新型「CX-8」、スズキのクロスビー、そして三菱エクリプスクロスを比べてみましょう。
クラスもコンセプトも違いますが、新参者ということでそれぞれの販売台数を比べてみましょう。
CX-8 | クロスビー | エクリプスクロス | |
1月 | 2,938 | 2,442 | ー |
2月 | 3,032 | 2,905 | ー |
3月 | 4,342 | 3,751 | 4,996 |
4月 | 2,743 | 2,716 | 889 |
5月 | 2,484 | 3,149 | 807 |
6月 | 2,918 | 2,954 | 1,085 |
7月 | 2,028 | 2,376 | 852 |
8月 | 1,398 | 1,772 | 691 |
合計 | 21,883 | 22,065 | 9,320 |
今月は全てにおいて台数は減少となりました。三菱 エクリプスクロス未だ1万台に届かず苦戦を強いられています。CX-8、クロスビーはいい勝負ですね。
ホンダ
2018年8月30日 CR-Vが日本国内に復活しました。
国内では2年ぶりの復活となり、第5世代目となるこの新型はすでに北米や中国などで販売され好評を得ています。ハイブリッドや3列シートを備えたフルパッケージです。
気になる販売台数は1,344台とイマイチ。ホンダのSUVといえばヴェゼルが好調ですが、そのひとつ上のランクとなると客層が大きく変わるようですね。今後に期待です。
まとめ
8月9日にはスズキ、マツダ、ヤマハで、排ガスや燃費を測定する検査において無効なデータを有効としていたことが発覚しています。しかしラインキングを見る限り影響はそこまで大きくなかったようですね。
台風21号に加え、9月6日に発生した北海道胆振(いぶり)地方を震源とする地震では、多くの死者、負傷者をだしており、未だ予断を許さない状態が続いています。道内のほぼ全域で発生した停電については、全体の半分の140万戸ですでに解消しているようですが、未だ普及していない地域も多くあります。
前述したように、三菱の新型アウトランダーPHEVは電源の供給も可能な数少ない車の一つです。今こそ、その真の力を発揮する時ではないでしょうか。道内のアウトランダーPHEVオーナーの皆さん、あなたの力を必要としているのです。