自動車メーカーにはトラックやバスを専門にしているメーカーが数多くあり、国内ではいすゞ、日野、三菱ふそう、UDトラックスが挙げられます。
この4社の動向を比べてみました。一番売れているのは一体どこなのでしょうか。
目次
2019年販売台数比較
というわけで、2019年の1月から12月の各社販売台数を比較してみました。そこから大まかなシェアを割り出してみたいと思います。
2019年 | いすゞ | 日野 | 三菱ふそう | UDトラックス |
1月 | 4,987 | 4,818 | 2,461 | 469 |
2月 | 6,748 | 6,180 | 2,977 | 650 |
3月 | 11,766 | 9,622 | 5,285 | 1,247 |
4月 | 5,126 | 4,041 | 2,745 | 698 |
5月 | 5,616 | 4,473 | 3,027 | 774 |
6月 | 7,300 | 6,212 | 4,023 | 1,151 |
7月 | 8,344 | 6,605 | 3,638 | 717 |
8月 | 10,311 | 7,280 | 4,252 | 757 |
9月 | 7,581 | 7,244 | 3,995 | 1,376 |
10月 | 3,643 | 3,693 | 2,144 | 542 |
11月 | 4,905 | 4,722 | 2,866 | 764 |
12月 | 5,115 | 4,901 | 3,859 | 1,243 |
合計 | 81,442 | 65,315 | 41,272 | 10,388 |
合計販売台数を比率で表すとこのようになりました。
これをシェアと考えれば、トラック・バス業界は日野といすゞの2強だと分かります。2社で70%以上の割合を占めています。
2018年度と比較
2018年の1月から12月の各社販売台数と比較してみました。
合計台数 | いすゞ | 日野 | 三菱ふそう | UDトラックス |
2018年 | 29,082 | 36,478 | 15,725 | 9,764 |
2019年 | 81,442 | 65,315 | 41,272 | 10,388 |
2018年に比べ、2019年は各社大きく販売台数を増やしています。
2019年のグラフと並べてみましょう。
やはり日野といすゞの2強状態であると分かりますが、年によっては2社の販売台数は入れ替わるようです。それほど拮抗したライバル関係にあるんですね。
UDトラックスはどうなる
ご覧の通り国内でシェアの低いUDトラックスですが、今後どうなるのでしょうか。
UDトラックスは元々日産ディーゼル工業という日産自動車の傘下企業でしたが、2007年にスウェーデンの多国籍企業・ボルボ・グループの子会社となっています。
その中でこんなニュースがあります。
いすゞとボルボ・グループ、商用車分野での戦略的提携に関する覚書を締結
2019年12月18日いすゞ自動車株式会社
ボルボ・グループいすゞ自動車株式会社(本社:東京都品川区、社長:片山正則、以下「いすゞ」)とボルボ・グループ(本社:スウェーデン・イエテボリ、プレジデント兼CEO:マーティン・ルンドステット)は、商用車分野における戦略的提携に向けた覚書を締結いたしました。
この提携のなかで、両社は戦略的提携の第一弾として、特に日本およびアジア地域での事業を強固にしていくことを目的に、ボルボ・グループが保有するUDトラックス株式会社およびUDブランドで展開している海外事業について、2020年末までにいすゞに譲渡するための手続きを開始することを合意しています。
これによりUDトラックスはいすゞの傘下入りすることになります。
ちなみにライバルの日野は1965年にトヨタ自動車の傘下に入り、2001年にトヨタが株式の過半数を取得して子会社化しています。
自動車業界は100年に一度といわれる大変革期に直面しており、特に商用車の分野においては、物流業界におけるさまざまな課題や、世界各地の幅広いニーズに応えるために、先進技術への対応を含めた新たな価値を生み出していくことが求められています。こういった戦力図の変化を含め、商用車業界の今後に注目です。