突然ですが、靴がボロボロになったら皆さんどうされますか?
おそらく買い換える方が大半かと思います。
ですが修理するという選択肢をご提案いたします。
市販されているキットを使えば、かかとの擦り減り、ソールの剥がれも意外と簡単に自分で修理が可能です。
目次
ボロボロの靴
汚い画像で申し訳ございませんが、今回はこちらの一般的なスニーカーを修理したいと思います。
修理個所としては
・つま先のソール剥がれ
・かかとのすり減り
となります。
修理キット
修理に使用する修理キットはセメダイン株式会社の「シューズドクターN」です。こちらは靴底の肉盛り補強材として、自分で必要な個所に適用することができ、時間がたてばゴムとなり固まります。
ホームセンターで購入し、価格は1200円ほどでした。
「ホワイト」と「ブラック」の2色あり、今回はホワイトを購入しました。
用途
・各種クツ底のすり減りの肉盛り補修に。
・クツ底のはがれの補修に。
・新しいクツ底の裏面にぬって、すり減り防止に。
使用方法
○かかとのすり減り
1、補修面のゴミなどの汚れを落とす
自分の場合、洗うと時間を食うので100均のメラミンスポンジで軽くこすりました。サンドペーパーが付属されているので、必要に応じて表面を平滑にします。
こうしてみるとすり減りがしっかり分かりますね。
2、ポリ版を貼りつける
付属のポリ版のツヤあり面が内側にくるように、補修個所にテープで固定します。
※取り付け方を間違えました。本来プラ版の上辺が靴底のラインです。
3、シューズドクターNを充填
補修個所にくまなくいきわたるように充填します。
ですが1回の充填補修の厚さは4mm以下程度が望ましく、それ以上盛ると乾燥に時間がかかります。今回は乾燥する時間があったので一気に盛っちゃいました。
4、へらで整える
付属のへらを使って余分なシューズドクターNをかきとります。
5、乾燥させる
動かさず、そのままの状態で約24時間乾燥させます。
(気温23度湿度50%、肉盛り厚2mmの場合)
6、完成
乾燥したものがこちらとなります。
はみ出したゴムははさみなどで切り取り、形を整えます。
さずがに色の違い、模様の違いがありますので浮いて見えますが、使用するうちに溶け込んでくるかと思います。
また、今回はポリ版の取り付け位置を間違っていたため、完全に充填させることができず、空気が混ざってしまいました。
こちらはある程度様子をみて、再度肉盛りしようと思います。
○ソールの剥がれ
今度はソールの剥がれを修理します。
写真のように、ソール先端部分が剥がれてしまっています。しかもその状態でしばらく使用したため、ソールのゴムが伸びてしまい隙間が発生しています。この状態では水や泥などが入り込んでしまうので、とりあえずこの隙間を埋めることを目標に修理しました。
1、できるだけ多く盛る
最初はストローを使ってチューっと注入しようかと思ったのですが、液材の粘度が高いため、不可能でした。ですので隙間を手で広げ、そこに大量のシューズドクターNを入れ込み、元に戻す方法で適用しました。
2、へらで調整
足りないところは盛り、多いところは取り除きを繰り返し、整えていきます。隙間があると意味がないのでしっかりと埋めます。
3、乾燥
こちらもソールと合わせて約24時間乾燥させます。
4、完成
綺麗に埋めることができました。つま先を曲げてみてもしっかりと固定されており、ペリッと剥がれるような素振りはありません。
使用してみて
つま先のソールは全く問題がありません。時間がたつにつれ色も馴染んできました。ですがかかとの部分はやはりやり方を間違えたからか劣化が早いです。おそらく密に充填できなかったため、中の空気がすぐ表面に出てきてしまうのでしょう。とはいっても、もともと破れていた個所はしっかり塞がれています。
ですので製品評価としてはおおいに満足です。
これで新しいスニーカーを買うだけのお金が節約できたことになります。
(ケチじゃなくてエコ!)
また、今回の修理に使用したシューズドクターNの量ですが、まだ半分ほどが余っています。この程度の修理なら4足分修理するだけの量があります。
今回修理してみて気付いたのですが、このスニーカーはご覧の通りつま先のソールが剥がれてしまっています。これはもともとソール先端部がクツ本体と縫い合わさっていない構造のためだと思われます。つま先以外の個所は縫い合わさっているので剥がれはありません。購入時にこういった細部まで見ることも大切かと思います。
最後に、このスニーカーは、お出かけ用などではないので修理しました。
ですが修理した靴を履く場合はきちんとTPOを考えるようにしましょうね。