スバルは、4月8日まで開催されているニューヨークオートショーにて、人気SUVであるフォレスターをワールドプレミアしました。5代目となるフォレスターは、一体どのような思いが込められているのでしょうか。
開発責任者へのインタビュー動画をご紹介。
目次
チーフエンジニアによる思い
▶日月専務に直撃! スバル新型フォレスターは一番ユーザーのことが分かっているSUV – WEB CARトップ
会話内容を簡単にまとめてみました。
今回だいぶ変わった印象を受けますが、その思いは?
シェアはアメリカだと4分の1、その他地域でも3分の1を占めている。フォレスターが一番重要なもので、ずっと乗ってるお客様を裏切らずに次のジェネレーションを作ることが一番重要。グローバルプラットフォームで衝突安全性とドライビングを強化した。乗り味・安全性全て大きく進化しています。
スバルグローバルプラットフォーム
現行インプレッサから採用が開始されたスバルグローバルプラットフォーム(SUBARU GLOBAL PLATFORM)。スバルはこれにより、クラストップレベルの快適性と安全性能を実現したと述べている。
変えなかったところは?
パッケージングが非常に合理的にできている。どちらかというとそんなに大きくないが中に入ると広くて視界がいい。そして乗ると安心できるところ。
オフロード性能は?
Xモードを搭載してる。ファミリー向けではあるがアウトドアアクティビティーは用具を含めて進化していて、より多くのところに行って楽しみたい、小さいお子様がいてもより充実な体験をさせてあげたいと思う人が多い。そういったことができるよう進化した。
激戦区での強みは?
機能の差別化だけでなく、長年培ってきた「フォレスターに乗ってれば大丈夫だ。」という信頼が一番の強み。AWD、SUV、衝突安全性能、自動ブレーキもずっとやってる。一番歴史があって一番お客様のことが分かっている車であること。これが強みだと思います。
日本へのユーザーに一言は?
今のフォレスター以上のフォレスターになるので、アウトドアやアクティビティーに活躍させてもらいたいと思っています。
フォレスター好きはがっかり?
日本への発売は2018年の8月頃と言われています。
しかしこの新型フォレスター、発表早々に酷評を受けています。その原因の一つが「ターボエンジンの廃止」です。フォレスターといえば、初代からハイパフォーマンスグレードだけでなく標準グレードにもターボエンジンを搭載するなど、加速感や走行性能の高さに定評がありました。そういったスピリットがこの新型には受け継がれていないのです。
廃止にした理由には、やはり国内でのターボモデルの販売比率低下・環境指向の高まりなどが挙げられるといいます。
さらにミッションは全車リニアトロニックCVT、6速MTは消滅と、パフォーマンス力に欠けることも大きな要因と言えます。
3代目フォレスター
2007年に発売されていた3代目のフォレスターは先代までのステーションワゴンとSUVのクロスオーバー的なスタイルから、純粋なクロスオーバーSUVへと大きくスタイルを変えました。発売当時、主マーケットである北米では高評価を受けたものの、これまでのスタイルを長所と受け止めていた日本の旧型オーナーにとっては、肥大化・重重量化と受け止められ、否定的な意見もあったようです。
スバルとしてみればこのSUVブームに乗るためにはフォレスターをもっとSUV化する必要があったのでしょう。しかし年代を追うごとに大型化しアメリカのご機嫌取りのようになってしまいました。
「俊敏で軽快な若者SUV」がフォレスターでしたが、この新型はまんまと時代の流れに乗ってしまった形です。それと同時に、まるで歳を取ったかのような代わり映えのないずんぐりのデザインも相まって、「こうはなりたくなかった・・・」というフォレスターの声が聞こえてきそうです。