11月度の新車販売台数が自販連より発表されました。本記事ではそのデータをもとに詳しく分析したいと思います。新車ご購入の参考になれば幸いです。
※輸入車、軽自動車は含まれません。
順位 | 車種名 | メーカー | 販売台数 |
1 | プリウス | トヨタ | 11,728 |
2 | アクア | トヨタ | 9,985 |
3 | フィット | ホンダ | 9,217 |
4 | カローラ | トヨタ | 8,381 |
5 | シエンタ | トヨタ | 7,439 |
6 | ルーミー | トヨタ | 7,381 |
7 | ヴィッツ | トヨタ | 7,311 |
8 | ノート | 日産 | 6,893 |
9 | タンク | トヨタ | 6,718 |
10 | ヴォクシー | トヨタ | 6,111 |
11 | フリード | ホンダ | 6,031 |
12 | C-HR | トヨタ | 6,001 |
13 | ステップワゴン | ホンダ | 5,032 |
14 | ノア | トヨタ | 4,759 |
15 | ハリアー | トヨタ | 4,672 |
16 | インプレッサ | スバル | 4,294 |
17 | パッソ | トヨタ | 4,216 |
18 | ソリオ | スズキ | 3,906 |
19 | ヴェゼル | ホンダ | 3,735 |
20 | エスクァイア | トヨタ | 3,726 |
21 | セレナ | 日産 | 3,192 |
22 | カムリ | トヨタ | 3,182 |
23 | CX-5 | マツダ | 3,148 |
24 | ヴェルファイア | トヨタ | 3,078 |
25 | ランドクルーザー | トヨタ | 2,773 |
26 | アルファード | トヨタ | 2,687 |
27 | スイフト | スズキ | 2,571 |
28 | エクストレイル | 日産 | 2,495 |
29 | トール | ダイハツ | 2,389 |
30 | クラウン | トヨタ | 2,378 |
目次
メーカー別販売台数
以上の販売台数上位30位の中に含まれる車種数をメーカー別で分類するとこのようになります。ついでに7月~10月と比較してみましょう。
メーカー | 7月 | 8月 | 9月 | 10月 | 11月 |
トヨタ | 17 | 16 | 16 | 17 | 18 |
ホンダ | 4 | 5 | 4 | 4 | 4 |
日産 | 3 | 3 | 3 | 2 | 3 |
マツダ | 3 | 2 | 3 | 2 | 1 |
スズキ | 2 | 2 | 2 | 2 | 2 |
スバル | 1 | 2 | 2 | 2 | 1 |
ダイハツ | 0 | 0 | 0 | 0 | 1 |
やはりトヨタが最も多いですね。トップ10のうち8車種をトヨタが占めいています。この強さが弱まることはまずないでしょう。ホンダがそのあとを追う形はここのところ変わっていませんが、如何せんトヨタの一人勝ちという構図が否めません。
また、販売の大半を軽自動車が占めるためかこれまでトップ30に顔を見せなかったダイハツは「トール」が29位にランクインしています。
各社トップセールス
1 | トヨタ | プリウス | 1位/30位 |
2 | ホンダ | フィット | 3位/30位 |
3 | 日産 | ノート | 8位/30位 |
4 | スバル | インプレッサ | 16位/30位 |
5 | スズキ | ソリオ | 18位/30位 |
6 | マツダ | CX-5 | 23位/30位 |
7 | ダイハツ | トール | 29位/30位 |
先月は2017年9月29日に発覚した「完成車検査不正問題」が影響し大きく順位を落とした日産ノートですが、回復の兆しを見せています。しかし問題発覚前はプリウスやアクアと2~3位の座を争っていたことを考えると、復活とまではいきません。国内6工場のISOも取り消されていますから、もちろん気は抜けません。
11月、日産の完成検査不正に続いてスバルでも同じ不正が発覚しました。その影響がでたのかインプレッサの販売台数は10月の5,390台から4,294台に落ちました。ここのところランクインしていたレヴォーグはランク外となりました。
2017年6月にマイナーチェンジしたホンダのフィットですが、プリウス、アクアに次ぐ3位となり、これは今年最高の順位となります。ここのところフリードの売り上げがフィットを上回っていましたが、今月はフィットがホンダトップの売り上げ9,217台を誇りました。
気になるカムリの順位は?
7月度の販売台数順位は3,244台で26位、8月度は販売台数を落とし2,728台で25位、9月度は3,324台で30位と、10月度は3,180台で22位でした。
そんな中、11月度は3,182台で順位は変わらず22位でした。
7月 | 8月 | 9月 | 10月 | 11月 |
3,244 | 2,728 | 3,324 | 3,180 | 3,182 |
販売台数は2台増加し、ランキングは先月に引き続き22位となりました。先月は日産ノートより売れましたがあっさり抜かれ、セダンフィーバーは一夜の夢と消えました。個人的に注目している車種ですが、月平均3,000台も売れていればこのご時世、セダンとしては上等といえます。
さらなる売り上げに期待したいところです。
カローラの販売台数は7月度6,580台、8月度4,969台、9月度5,549台、10月度6,505台でしたが、なぜか販売数が急激に増加し、11月度は8,381台となりました。
カローラはセダンタイプの「アクシオ」とワゴンタイプの「フィールダー」がありますが、10月11日に実施されたカローラフィールダーのマイナーチェンジが効いたのでしょうか。大衆車として発売から50年以上たった今でもその強さを感じます。
売上トップのミニバンは?
上位30位に含まれるミニバンは、販売台数の多い順に以下の通りでした。
順位 | メーカー | 車種 | 販売台数 |
1 | トヨタ | シエンタ | 7,439 |
2 | トヨタ | ヴォクシー | 6,111 |
3 | ホンダ | フリード | 6,031 |
4 | ホンダ | ステップワゴン | 5,032 |
5 | トヨタ | ノア | 4,759 |
6 | トヨタ | エスクァイア | 3,726 |
7 | 日産 | セレナ | 3,192 |
8 | トヨタ | ヴェルファイア | 3,078 |
9 | トヨタ | アルファード | 2,687 |
ミニバンは先月同様30台中9台を占め、非常に人気ということが改めて分かります。やはりここでもラインナップの多いトヨタのミニバンが多くランクインしています。先月は出荷停止により販売台数0台となった日産セレナも、再び加わりました。
高価格のアルファード、ヴェルファイアも必ずランクインしています。やはり「最高級ミニバン」という唯一の立ち位置が一定のユーザーにも求められているようです。そう考えると三菱デリカももっと売れていいはずなんですが・・・。
また、11月17日にマイナーチェンジしたオデッセイですが、これから売台数を回復させることはできるのか注目ですね。
マイナーチェンジ後エクステリア
売上トップのSUVは?
上位30位に含まれるSUVは、販売台数の多い順に以下の通りでした。
順位 | メーカー | 車種 | 販売台数 |
1 | トヨタ | C-HR | 6,001 |
2 | トヨタ | ハリアー | 4,672 |
3 | ホンダ | ヴェゼル | 3,735 |
4 | マツダ | CX-5 | 3,148 |
5 | トヨタ | ランドクルーザー | 2,773 |
6 | 日産 | エクストレイル | 2,495 |
SUVも近年人気の車種ですが、ラインナップの多いトヨタが3車種ランクインしています。日産エクストレイルが復活してもなおランドクルーザーがランクインしているのは、恐らくマツダの勢力が衰えているからだと思います。CX-3やデミオはいつの間にかランク外となっており、気がつけばCX-5の1台のみなのです。マツダデザインの限界が来ているのでしょうか。
しかしここでマツダはCX-8を12月14日に発売する予定です。
マツダの3列シートモデルが発売されるのは久しぶりで、発表前から大きな注目を集めていました。マツダディーラーではすでに予約受注も開始しています。
新型「CX-8」は3列シートクロスオーバーSUVで、マツダの国内向けSUVラインアップにおける最上位モデルとなります。比較的高級志向の車両の位置付けなので販売数が伸びるかどうかは何とも言えないところですね。
また、スズキ「Xbee」の発売は12月中といわれています。
第45回東京モーターショーにも出展されたハスラーの普通SUV版である「Xbee(クロスビー)」を年内に発売するとしています。するとこのランキングにも変動が起きてきそうです。期待したいですね。
11月17日、特設サイトが公開されています。
http://www.suzuki.co.jp/car/xbee/special/teaser/
特設サイトによると、クロスビーはISG(モーター機能付発電機)を使用したマイルドハイブリッドを採用する1.0リッター直噴ターボエンジンを搭載しており、トランスミッションは6速ATが組み合わされ、2WDと4WDが用意されるようです。
2016年から日本での新車販売がない三菱自動車が久々に発売するのが新型SUV「エクリプスクロス」です。スタイリッシュなフォルムに三菱伝統の筋肉質なデザインが特徴的です。スマートフォン連携ディスプレイオーディオなど、コネクティビティも充分です。
近年の三菱自動車のデザインテーマである「ダイナミックシールド」が使われています。ジュネーブショーでも人気を博していました。
欧州、豪州への出荷後は、北米、日本など世界各国に展開される予定です。日本での詳しい発売日は発表されていませんが、既に出荷されたことを考慮するとそう遠くないでしょう。
SUVが人気の昨今ですが三菱の影は薄いままです。SUVの王座に輝いていた三菱ですから、いい加減存在感を示しておきたいところです。果たして救世主となるでしょうか。
相変わらず順調に売れているホンダヴェゼルですが、2018年3月にマイナーチェンジするという噂があります。しかしエクステリアの大幅な変更はないそうです。
まとめ
カムリについては、7月~11月の5ヶ月で15,658台を販売し、大ヒットとは行かないまでも、その存在感を保っています。まだあまり街中では見かける印象がありませんが、不人気車種であるセダンがどこまで存在感を示せるか注目したいところです。
新型シビックが9月29日に発売開始となっていますが、今月のランキングには表れてきませんでした。今後どうなるのか気になりますね。
また、10、11月で販売台数に大きな変動を引き起こした日産、スバルの完成検査問題ですが、この影響をどこまで引きずるのかによって勢力図が変わってきそうです。