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【スバル】完成車検査で問題発覚!30年前から?!

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日産自動車が会見を行い、新車出荷前に行う完成車検査工程の一部の項目資格のない者が検査をしていたと発表したのは記憶に新しいはず。しかしスバルでも同じ問題が発覚してしまいました。

本記事ではその内容を完成車検査工程の内容を踏まえてまとめていきたいと思います。

目次

問題発覚

群馬県太田市にあるSUBARUの群馬製作所で、資格をまだ持っていない研修中の従業員が完成車を検査していたと発覚しました。スバルは群馬県太田市に二つの車両組み立て工場があり、「インプレッサ」や「レヴォーグ」、スポーツカーの「BRZ」を生産しています。

日産自動車が無資格者に検査をさせていた問題を受けて実施した社内調査で判明しました。研修中の従業員が資格がある従業員の印章を借りて書類に押印していたといいます。

SUBARUでは、30日に問題を国土交通省に報告し、無資格の従業員が検査した車についてはリコール(回収・無償修理)を申請する方針です。対象は22.5万台の見込みで、この中にはトヨタ自動車向けにつくるスポーツカー「86」も含まれており、リコール費用は50億円にのぼる見通しです。

「研修は受けているが、最終的に正規の資格を取っていない従業員が数人、検査に携わっていた。いつから始まった慣行なのかは調査中だが、検査体制は30年ぐらい変わっていない。」

SUBARU吉永泰之社長

ちなみにおよそ30年前のスバル(当時富士重工業)が製造していた車には、初代アルシオーネ (ALCYONE) などがあり、この頃からそうした曖昧な検査体制が風土として構築されてきたことになります。

初代アルシオーネ

「自動車ユーザー等に不安を与え、自動車型式指定制度の根幹を揺るがす行為であって、極めて遺憾」

石井啓一国土交通大臣

完成検査の資格についてスバルは社内の規定で、知識や実務訓練の状況を踏まえ、筆記試験も受けさせた上で与えると定めています。自動車整備士の資格を持っているかなどを考慮し、本来であれば認定までに2~6カ月の期間をかけています。正規の完成検査員は約250人。検査に必要な人数は約160人といい、スバルは人手が不足している状況ではないとしています。

日産に続き、SUBARUでも無資格検査が発覚したことで、日本の自動車メーカーの品質管理体制が問われることになりそうです。

ちなみに28日に一般公開となる東京モーターショーでは、SUBARUのブースはくしくも日産自動車と隣り合っており、2社そろって祭典に水を差す格好となっています。

 

ほかの自動車メーカーは大丈夫?

トヨタ自動車など自動車大手6社(ホンダ、スズキ、マツダ、三菱自動車、ダイハツ工業)は27日までに、新車を出荷する前の完成検査体制について、国土交通省に「問題がない」と報告したことを明らかにしました。

この結果、一連の完成検査不正問題は、日産自動車・スバルにおいてのみ常態化が発覚した格好ですが、「ホントか?」と思ってしまうのも事実です。ひとまず信用し、安心してよいでしょう。

完成車検査とは?

車体組立工程で車は完成しますが、工場にはそのあとにもうひとつ重要な工程が残されています。それが完成車検査です。

工場で製造された自動車は販売前、道路運送車両法に基づき、メーカーが指定した検査員がハンドルの利き方やライトの点灯状況など、安全面の基準を測定装置や目視でチェックする「完成検査」を行う必要があります。組立工程から出来上がった車は、この工程で1台ずつ丁寧に検査されます。それに合格して初めて出荷されることが許されています。

車は人の命を預かるものなので、検査は徹底的に行われる必要があります。以下がその基本的な検査内容です。(ホンダの完成検査を参照)

1、室内検査

組立工程の最後でガソリンを入れた車は、まず最初に室内から検査されます。シート、ラジオ、窓ガラス、ハンドル、ドアなど、隅々まで一つずつチェックします。

2、ヘッドライト検査

専用の検査機を使って光の焦点位置を細かく調整します。夜間の走行を確かなものにする大切な検査です。

3、走行検査

ローラーの上に車を乗せて走行させ、適切にスピードが出るか、ブレーキは効くか、スピードメーターは正確かなど、走行に関わる様々なチェックを行います。

4、シャワーテスト

集中豪雨より激しいシャワーのトンネルを通り、車内に水が入らないか水漏れのチェックを行います。

これらの厳密な検査を全て合格しなければ、その車は作り直しとなります。このような厳しい検査を行っているからこそ、日本の自動車の品質は世界一だと言われているのです。

神戸製鋼所への賠償どころではない?

同じくニュースとして取り上げられる神戸製鋼所のアルミ製品改ざん問題を受けて、SUBARUの吉永泰之社長は12日、自社製品への影響を調査していると説明しています。自動車のリコール(回収・無償修理)に発展した場合には「通常は(費用を)求償する」と語っていました。

「日本の製造業の信頼を失墜させるようなことばかり起き過ぎている。」

SUBARU吉永泰之社長

品質管理をめぐる不祥事が相次いでいることについて懸念を示した吉永社長ですが、まさか自分の会社までこういった事態になるとは予想していなかったのでしょう。まさに踏んだり蹴ったりの状態です。

まとめと製造の考え方

SUBARUの完成車検査工程の一部の項目資格のない者が検査を行っていたことが社内調査で発覚。30日に問題を国土交通省に報告し、リコール対象は22.5万台の見込み。リコール費用は50億円にのぼるとみられる。

検査で不合格の車を合格としていたなら大問題ですが、今回はあくまで検査資格がないものが検査をしていたことが問題であり、車自体に悪影響はないと考えます。

製造現場には「自工程完結」という言葉があります。これは各製造工程で、自らが責任をもって製品品質を作りこみ、不良品を次工程に流さない考え方をいいます。

つまりこの自工程完結が完璧であれば、理論上「検査」をする必要がなくなるのです。この考え方が完成検査までの製造工程で十分に浸透していれば、最終検査での不良は検出されません。たとえ今回のように完成検査がおざなりであったとしても、基本的に問題はないのです。

しかし逆にいえば、これこそがその「おざなり」を生み出している元凶かもしれません。完成検査の内容も書きましたが、こういった「検査」ほど熟練の技やノウハウがあまり必要とされず、項目さえ押えておけば良いため、こうした問題が常態化したとではないかと個人的には思います。

製造現場には「後工程はお客様」という考え方があり、部品メーカーの製造ラインの1工程でさえ、次の工程は「お客様」なのです。自動車メーカーの完成検査の後工程はまさに「ユーザー」そのものであり、その意識が欠けていたと言わざるを得ません。

日本のものづくりを揺るがす問題が相次ぎますが、日産・スバルの行く末を、是非東京モーターショーで確認してください。

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