三菱自動車のコンパクトカー「ミラージュ」の新型が公開されました。
まずは生産を行っているタイから発売されるようです。
目次
新型のデザイン
三菱自動車工業は11月18日、グローバルコンパクトカーのハッチバック「ミラージュ」、セダン「アトラージュ」のデザインを一新し公開。タイでの販売を開始しました。
ミラージュ、アトラージュは一部地域ではそれぞれスペーススター、ミラージュG4とも名付けられていますが、2018年度にグローバルで計14万台を販売した三菱自動車の世界戦略車で、タイにおける生産・販売会社のミツビシ・モーターズ・タイランドのラムチャバン工場で生産が行なわれています。
今回のマイナーチェンジにより三菱自動車のデザイン言語であるダイナミックシールドが採用され、両車ともにシャープでダイナミックなエクステリアデザインとなりました。
ピックアップのトライトン、パジェロスポーツに続く大規模マイナーチェンジを実施することで、テコ入れを図ります。
ガラリとイメチェン?
マイナーチェンジ前と比較してみましょう。
左に新型(画像はスペーススター)、右に現行モデルを並べてみました。
現行モデルは”ずんぐりむっくり”といった感じですが、新型はダイナミックシールドによりワイドでシャープな印象に変わっています。ボンネットの造形がフラットになったことや、ヘッドライト間を直線で結ぶグリルなどがシンプルさを演出しています。
サイドを見てみると、全体的なプロポーションは変わっていません。ヘッドライトやフロントバンパーに合わせてフェンダーの造形が若干変わっています。
ホイールは15インチアルミホイール。ミラージュにはスポーティな2トーンカラーの切削加工タイプが採用されています。
しかしドアハンドルは一昔前の上に引き上げるタイプ。このマイナーチェンジを機に握って引くタイプのものに変わればよりよかったですね。
リアデザインもフロントほど変わってはいませんが、バンパーの造形が横基調から縦基調に変わっています。エアロパーツのようでスポーティーな印象を受けますね。
テールライトのLEDコンビネーションランプはコの字からL字になっているのもポイントです。
インテリアの最上級類別では特別なシートを設定。ミラージュにはファブリックと合成皮革を組み合わせたコンビネーションシートを採用し、スポーティさを演出しています。
さらにフロントドアトリムのデザインを見直すなど、各所に改善がなされています。
日本発売あるか?
現行モデルは世界戦略車のコンパクトカーとして2012年8月に発売を開始。
日本での発売当初、三菱自動車は2012年度内の目標販売台数を30,000台としていましたが、販売実績は半分の15,000台強にとどまりました。こうした目論見違いに関して東洋経済オンラインでは、「先進国における環境対応車」と「新興国におけるエントリーカー」の二足のわらじを履かせようとした点にあるという見方を示しています。
外観があまりにもチープ過ぎたことも足かせとなっていたため、2015年12月にマイナーチェンジを受け多少マシな現行のデザインになっています。
採算の取れない車種の整理を積極的に行っていることで結果的にラインナップの少ない三菱ですが、もしこの新型が日本で発売されないとなると、それはミラージュの国内販売終了を意味します。
他社ほど売れていないミラージュが整理の対象になってもおかしくはありませんが、今回のマイナーチェンジでせっかく「三菱らしく」なったわけですし、大ヒットとはいかなくても、導入する可能性はあります。
現行型はデビューして7年以上経ちますし、古いイメージが付きまとっていますが、意外と安全装備が充実しており、価格も低価格です。近年は安全装備の充実とともに車自体の価格が高騰していますから、安い車が売れる可能性はここ日本でも十分にあると思います。