新型ジムニーの公開は2017年10月末に開催の東京モーターショーです。
流出画像 出展:autocar.jp
その原点回帰の特徴的なデザインから、メルセデスベンツのGクラスをもじって「ミニGクラス」とささやかれています。
メルセデスベンツ Gクラス 出展:wikipedia.org
Gクラス(ゲレンデワーゲン)は1979年発売。もともと軍用車両として企画されたこともあり、その武骨なデザインと信頼性から世界中で人気のドイツ車です。新型ジムニーのその全体的に角ばったスタイルからは、確かにGクラスの面影を感じます。
しかしGクラスはベンツの名の通りラグジュアリーSUV。ジムニーの進む路線とはかけ離れています。なので「Gクラスに似ている」というのはジムニーにとっても「え?」という感じなのではないでしょうか?
似ているというなら、「UAZハンター」に似ているというべきです。
目次
UAZハンターとは?
UAZハンター 出展:uaz.ru
UAZ469(通称ハンター)はロシアのUAZが1971年から製造している4×4輪駆動の小型軍用車両で、主にソビエト連邦軍・ワルシャワ条約機構加盟国で使用されています。
シンプルな作りのため簡単なメンテナンスや修理が可能であり、最高速130km/h、燃費はリッターあたり11.5kmと甚だ最近の車とは言えませんが、東側諸国からの評判は上々。北方の極寒の地での運用を考慮して制作されたため、キャビンの気密性が高く、他の寒冷地や砂漠などの乾燥地帯でも評価されており、その基本設計を大きく変えることなく今なお販売が継続されています。
まさにロシアを代表する小型オフロード車と言うわけです。
デザインも角ばったボディ、丸いヘッドライトなど、新型ジムニーと共通点は多いかと思います。
ロシア製オフロードはある意味最高?
ロシアというと日本の隣国でありながら、なかなか分からないことが多いかと思います。ロシア車に限って言えば、上にあげたハンターのように昔から変わらず販売御し続けている伝統的なオフロード車は数多くあります。
冬季における過酷な路面コンディションに鍛え上げられたロシア製のオフロード車は、ある意味血統書付きといってもいいかもしれません。
決してプレミアムSUVなどという時代の流れには乗らず、自らの意思を貫き通すそのオフロード車は、ロシア国内はもちろんのこと、世界各国のオフロードファンに愛されているのです。
「ラーダニーヴァ」も1977年より今でも製造が続けられている小型オフロード車のひとつです。
ラーダ ニーヴァ
ロシアでもジムニーシエラがジムニーとして販売されており、人気を博しています。上記のニーヴァとジムニーとを比較した動画も数多くあり、比較対象になっているようです。
▶Test-drive TV
新型ジムニーはこういった過酷な自然環境に突き進んでいくような、そんな車であってほしいですね。
新型ジムニーのスペックは?
現時点で正確な内容は明らかになっていませんが、新型ジムニーのエンジンには、新たにハイブリッドシステムである「Sエネチャージ」が採用されると言われています。現行ジムニーの燃費は約14.8km/Lであり、やはり他のモデルと比べるとその燃費性能は劣ります。そのあたりの改善が行われるのは大方予想がつきます。
しかしジムニーに乗るユーザーが燃費を気にするとは思えません。
わざわざ2ドアの狭いオフロード車に乗るのですから、乗った時点で満足なはずです。ジムニーに乗って道なき道を行く。これがしたくて乗っているような方が多いはずですし、そういうための車です。もちろん燃費はいいに越したことはありませんが、これがハイブリッドやCVTのみの選択肢にしてしまうと幻滅されてしまうでしょう。
スズキもそれは承知のことでしょう。今のところトランスミッションは5速MTとCVT、駆動方式は現行型と同じパートタイム4WD(通常走行時は後輪駆動)が採用されると予想されています。
気になる続報が入り次第、お伝えしたく思います。