SUVというカテゴリーは各社ラインナップを強化した激戦区です。
SUVというだけである程度売れますが、最近はキャンプといったアウトドアの人気もあり、オフロード性能にもある程度拘った本格的なSUVが人気となっています。
いくつかのニーズをヒントに、100%売れること間違いなしのSUVを考えてみたいと思います。
目次
小型である
大型化する自動車のなかにおいて、小型と割り切ったことでヒットしているダイハツ・ロッキー(トヨタ・ライズ)があります。
3列目の設定がないミニバンを選ぶ人も多いように、最大5人乗れたら十分だという人は結構多くいるはずです。5ナンバーでなおかつ必要最低限のサイズ感がちょうどいいと思います。
ダイハツ・ロッキー
四角いスタイルである
近年のスポーティで都会的なSUVは流線型で丸みを帯びているのが特徴的です。
しかし見晴らしの良さ、室内空間などを考えると角ばったボディスタイルが理にかなっています。スズキ・ジムニーに代表されるような、角ばったボディへ原点回帰させる必要があります。
ジムニーのほかにもジープ・ラングラー、メルセデス・Gクラス、フォード・ブロンコなどがあります。原点回帰がこれからのトレンドといえます。
ジープ・ラングラー
フォード・ブロンコ
取り回し、見切りのいい角ばったボディに加えてオーバーフェンダーを採用することで、外部からボディへのダメージを受けにくいレイアウトとします。
背面タイヤを背負っている
スペアタイヤを後面扉に設置するのは、少し前まで当たり前でした。
しかしここ最近でその数は減少し、2020年現在国内メーカーではスズキ・ジムニーのみとなっています。重量削減のためスペアタイヤの代わりにパンク修理キットをつんでいる車も多くなっています。
しかし様々な路面を進みたいのであればパンクのリスクは付き物です。やはりその場で交換でき、確実に安心もできるスペアタイヤは必要不可欠です。さらに背面に設置することで、アウトドア感も出すことができます。
フォード・ブロンコ
ランドローバー・ディフェンダー
丸目ヘッドライトである
原点回帰といえば丸目のヘッドライトはかかせません。
空気力学を考慮したツリ上がった目つきは、オフロード走行に必要ありません。さらにボディ内寄りに設置することで破損防止の効果も得られるなど、SUVとしての機能を向上させる上では必然と言えます。同時に「オラオラ系」として忌み嫌われることも皆無でしょう。
スズキ・ジムニー
メルセデス・Gクラス
MTを用意する
欧州ではMTが基本であり、さらに近年では後からMTを設定するモデルも出てきています。ユーザーにとって選択肢が増えるのはもちろん、様々な地形に沿った運転ができるようMTで自ら操作する余白を与えることも大切です。
先進安全装備が付いている場合は、手動でOFFにできるとうれしいですね。
既に存在する車名である
販売の面で考えると、新たな車名を設定するよりも現在または過去に存在する車名を使用した方がいいと考えます。もちろん存在するモデルの後継車とするのが一番ですが、既に販売を終了したモデルの再来とするのも効果的でしょう。
・ジムニー、ラングラー、Gクラス ⇒ 伝統と信頼
・ロッキー、タフト ⇒ 過去のタフなイメージ
ホンダであれば「エレメント」や「クロスロード」、日産であれば「ラシーン」や「テラノ」の後継とするか派生とするかといった感じですね。しかし間違っても「スカイラインクロスオーバー」のようにモデルのイメージがブレるようなことはしない方がいいでしょうね。
まとめ
①小型である
②四角いスタイルである
③丸目ヘッドライトである
④背面タイヤを背負っている
⑤MTを用意する
⑥既に存在する車名である
参考に紹介した車のほとんどが大型ですが、日本国内向けと考えれば5ナンバーに収まる小型が好ましいでしょう。上記の要素を入れて条件⑥を成立させるべく過去のモデルを復活させたいのですが、ぴったりの素材がいました。
三菱・パジェロイオは1998年6月から2007年6月まで販売されていた5ナンバーの小型SUVです。スーパーセレクト4WD-iと呼ばれる本格的な4WDシステムが搭載され、5速MTも選べるなど現代でも人気が出そうなパッケージです。
しかしご存知の通り、パジェロ自体も2019年8月に日本での販売を終了し、世界向けの生産も2021年には終了となります。パジェロ無き今、イオから復活の狼煙を上げるという体でデザインしてみました。
2021三菱・パジェロio(”イオ”だけでもいいかも?)
要素に「丸目ヘッドライト」を入れましたが、復活と言う形をとる場合、やはり過去モデルで実際に丸目ヘッドライトだったものが望ましいと感じました。パジェロイオは丸目ではなく角目でしたが、1、2代目パジェロが丸目だったのでその要素を入れ込んで成立させました。違和感はないと思います。
また、背面タイヤを設置した場合、構造上右ヒンジドアとなります。使い勝手の上ではスペアタイヤを床下収納とし、バックドアを上ヒンジとした方がいいとも感じました。もしくは背面タイヤを別ステーとすることもできますね。
さらにホイールアーチと前後バンパーを無塗装樹脂としました。これによりキズを目立たなくできますし、何よりオフロードが似合う無骨さを演出することができます。
色々思うところもありますが、個人的にはベストなSUVが出来上がりました。せっかくのSUVですから是非とも長く付き合いたいですよね。そうしたくなるタイムレスなデザインが今後増えてくると、車自体の価値も大きく変わってくると思います。