どれだけタフなオフロード車でも、氷河の上を進むには心もとありません。
とりわけ多くの乗客を乗せたバスなら上に乗るだけでも肝を冷やすでしょう。しかしこのバスならその心配はありません。
神話が由来の巨大バス
(和約)
アイスランドの溶けた氷河の上を旅するには特別な車両が必要です。巨大なクレバスは簡単にオフロード車を飲み込んでしまいます。しかしとあるツアー会社は巨大な8輪のツアーバスを使用することで、この”車”食いのクレバスやクラックの支配をものともせず、乗客を乗せて広大なラング氷河を行き来します。
ツアー会社はこのバスを、北欧神話に登場する神獣の一つで主神オーディンが騎乗する8本脚の軍馬から「Sleipnir(スレイプニル)」と名付けました。この名前は最大3m幅のクレバスでも乗り越えられる巨大な8輪のバスにはぴったりです。長さは15mあり、広々とした車内はライトアップされ快適なインテリアとなっています。パワートレインの詳細は不明ですが、850馬力のエンジンであるとされています。氷河の上を60km/hで進むには十分です。
全てのパワーはコストにも現れます。Sleipnirは喉が非常に乾いています。100km当たりガソリン45Lを消費します。レザーシート、木製のフローリング、広大なサイドウインドウ、シート上のパノラマガラスといった高級なキャビンが乗客をもてなします。写真には車輪の間に貨物用のスペースが見て取れます。
ローカルニュースによると、このバスは59歳のメカニックAstvaldur Oskarsson氏によって製作され、総費用は現在の為替レートでおよそ$540,000。このSleipnirに乗って行く氷河ツアーは$77です。ラング氷河は地球温暖化によって溶け続けています。多くの科学者によると約2500年前に形成された氷帽の多くが今世紀の終わりまでになくなるといいます。
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こういった車は国内ではまず見ることがありませんが、乗ってみたい気はしますね。しかし広大な土地に氷と雪しかないエリアを回って、はたして面白いのでしょうか・・・。
夢のないことを言いましたが、非日常を体験できることはいいことです。国内でやるならば採石場の巨大ダンプカーの荷台に座席を設けて走るだけでも面白いかと思います。水陸両用バス等、面白い車両はたくさんありますから、今の時代に合わせてそういったものをもっと開発していけば、観光業界にも光が差すのではないでしょうか。
<参考記事>