電気自動車の波はヘビーデューティーが当たり前のピックアップトラック市場にも進出してきています。
そんな中、とある中国メーカーの1台に注目が集まっています。
都市配送や農地にぴったり
(和約)
EVのピックアップトラックは近年注目を集めてきていますが、この中国製EVピックアップ「Pickman」の可愛さに敵うものはありません。しかも価格は5,700ドル(約57万円)だというのですから。
このキュートな2シーターユーティリティトラックはKaiyun自動車によるものです。諸元表によるとこのPickmanの最大積載量は1,000 kgですが、定格積載量は最大600 kgにすぎないようです。しかしシングルキャブの荷台は横と後ろがゲートになっており、どの方向からでも簡単に積み込むことができます。加えて完全な電気自動車なのでボンネットは容量64リットルの収納スペースとなっています。
車体中央に搭載された100Ahのバッテリーにより、AC同期モーターが後輪を駆動させます。諸元表によると、満充電には8~10時間かかり、その航続距離は110キロに達します。
しかしながらモーターの出力はたったの3kW(4馬力)となり、最高速度は時速40km。トルクは不明ですが、カタログによると「大きなトルクのモーターと後輪駆動により十分な力を発揮します。」とのこと。
こういったことを考慮すると、このPickmanはゴルフカートや農場での馬のように、ご近所限定の使い方をするのが正しいようです。
フォードはEVのF-150ピックアップを生産しており、リビアンやテスラもパワフルなEVピックアップの発売を間近に控えていますが、Pickmanはこれらとは違ったアプローチをしています。6,000ドル以下という価格ですから、このキュートで小さなピックアップトラックはガレージに1台欲しいといったところでしょうか。
・・・所管・・・・・・・・・・・・・・・
ピックアップというより我々から見れば「軽トラック」といったほうが近いですね。国内ではEVの軽トラックというと三菱MiEVトラックがありますが、軽トラックという質感の割に高価格であることが災いし、2016年3月をもって製造中止となっています。
このことからも仕事用の車といえど、いやだからこそなのか、高価なEVを購入するよりも低価格なガソリン車を購入するのがまだまだ一般的と言えます。
ですがこのPickmanのような遊び心をくすぐるデザインであれば、少しは注目が集まるのではないでしょうか。