CX-60(シーエックス・シックスティー)は、マツダが製造・販売するクロスオーバーSUV。
2022年3月に欧州で世界初公開され同年9月から日本での販売が開始されましたが、発売直後より不具合の報告が相次ぎ、多くのリコールが発表される等、品質に関する問題が噴出しました。
目次
不具合情報が止まらない
国土交通省の物流・自動車局 審査・リコール課が運営する、ユーザーからの不具合情報を収集するサービス「自動車の不具合情報ホットライン」に寄せられた不具合情報を調査した際、人気のSUVセグメントの登録車に限定したところマツダの報告件数が異常なほど多く寄せられていることがわかりました。
※2023年12月6日時点
※受付日なので必ずしも現行モデルが対象ではない

特にCX-60の受付件数が全モデル中トップの92件となっています。現行CX-60は初代なので過去のモデルは含まれていないことからも異常な多さだと言えます。
CX-60
マツダの品質は最下位に
CX-60の不具合が仇となり、顧客満足度を調査するJDパワージャパンが2024年9月11日に公開した自動車の初期品質調査の結果、マツダが最下位であることが明らかとなりました。
J.D. パワーの顧客満足度調査のなかで最もよく知られるのは、初期品質調査、耐久品質調査など自動車関連の事項です。調査結果は広く告知され、企業側の宣伝に用いられることも多いことから、特に北米においては自動車メーカー・自動車ブランドの評価・イメージや販売実績に与える影響が大きく、消費者の製品選択においても大きな影響を与えています。
日本国内での調査は日本法人により実施されています。

出典:2024年日本自動車初期品質調査(IQS) | J.D. Power (jdpower.com)
今はどうなった?
「自動車の不具合情報ホットライン」に寄せられたCX-60の不具合情報を2023年から2026年現在まで調査しました。

出典:国土交通省
申告件数は2023年をピークに減少傾向だと分かります。
2023年8月以降のモデルではダンパーやスタビライザーの仕様が変更され、材質や構造を変更した変速機が搭載されています。
2024年5月31日には合計8種類の不具合に対して一斉に制御プログラムの修正を行うサービスキャンペーンを国土交通省に通知しています。
2024年12月に実施された商品改良では、乗り心地や操縦安定性の向上を狙ってサスペンションセッティングの見直しなどが行われています。
2025年早春より主にサスペンションの改良を行った2型のデリバリーが開始され、乗り心地の問題は少なくなったものの、車体本体の改善はほとんど行われていないため、1型と同様に、2型でも左折時の異音やエンジン始動時の異音などのトラブルが発生しているようです。
CX-60
CX-60が巻き起こした品質問題はブランドイメージの毀損だけを残して終息しつつあります。
上級指向へシフトしているマツダとって大きな痛手となったことは間違いありません。もともとラージ商品群への移行を兼ねてCX-5の後継的位置づけであったCX-60ですが、CX-5を超える存在にはなれず、ご存知CX-5は2026年7月に3代目が発売されています。
マツダの目論見通りとならなかった車、つまり失敗作というレッテルを貼られてしまった不運な車となりました。
近年の自動車は様々な技術を多く取り入れることで、不具合の多さが目立つようになってきています。たとえ不良率が低くても、その不良品にあたってしまったお客さんにとっては100%の不良なのです。よく「リコールするだけマシ」という方がいますが、販売してからリコールの嵐では信頼を失うだけですので、それまでにいかに品質を玉成させることができているかが決め手となります。
人の命を乗せる自動車であればなおさら重要といえます。二度とこうした失敗を繰り返さないようにしてほしいですね。
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