新興国向けのブランドとして2013年に復活したダットサン。
しかし日産の経営状態が著しく悪い中、ついに廃止されるようです。
ダットサンまた終了
(和約)
日産自動車は、ダットサンブランドでの自動車の生産を終了する計画であると発表しました。ダットサンは1981年に一度終了し2013年に復活したブランドでしたが、10年経たずに再び終了することになります。1970年代には240Zといったアイコン的なモデルを世に送り出し、ヨーロッパやアメリカにおける日本車の経済性、信頼性の地位を築き上げたブランドでした。
日産はダットサンブランドを低コスト車のブランドとしてインド、ロシア、インドネシアで再出発させました。同時に日産はダットサンを「日産のDNAをもつ重要な位置付け」としていました。コンパクトカーの「Go」は日本円で100万円以下という低価格で販売され、新たな低価格車としてのアイデンティティーを示していました。
しかしながら、日産は電気自動車に軸を置くことに注力することになります。そのためダットサンはまず2020年にロシア、インドネシアで次々と販売を終了し、唯一残っているモデル「Redi-Go」の生産がインドで中止されたと述べています。
そしてダットサンに再びお別れを言う時が来たのです。しかし日産のブランドの廃止と再導入の歴史を考えると、ひょっとするとこれが最後ではないかもしれません。
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ダットサンブランドの廃止は2020年5月頃に噂されていました。
日産はこれまでの拡大路線で新興国での生産を強化してきた一方で、新型車の開発にかける投資を減らしたため世界のほぼ全ての主要地域で販売が減ってしまう悪循環に陥っています。そのような状況の中、新型コロナウイルスの感染拡大による新車販売の急減が追い打ちとなりました。
2013年に再登場したダットサンブランドは、ゴーン氏が生産数と新市場を追いかけ、他の優先事項を犠牲にした拡大路線の産物と言えます。
ルノー日産三菱アライアンスでは、それぞれで得意分野、地域を明確に分けています。その中でアセアン等の新興国は主に三菱が担当となっており、今後はその棲み分けをより明確にして電動車の開発に注力するのがふさわしいと判断したのでしょう。
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