日本国内での販売はまだまだな三菱自動車ですが、海外では「意外」と好調なのです。そんな三菱自動車の近況を見てみましょう。
目次
国内
日本国内での11月度販売台数は同月4.8%減の7,704台で2か月連続のマイナスとなりました。登録車は「デリカ D:5」などの好調が寄与し、同10.6%増の2,870台、軽自動車もモデルチェンジ前の「eKスペース」が伸び悩み、同12.1%減の4,834台となりました。シェア(軽自動車含む)は同0.1ポイントダウンの2.1%となっています。デリカは登場から10年以上経過しているにも関わらず、3,000台近く売れているので、これは一応すごいことだと思います。
国内でのイベントとして、2018年1月12日(金)から14日(日)まで幕張メッセで開催される世界最大級のカスタムカーの祭典東京オートサロン2018に、新ブランド・メッセージ “Drive your Ambition” をテーマとして出展します。
来春に国内発売を予定している新型クーペSUV「エクリプス クロス」の、クーペとしてのスタイリッシュさを高めた「PREMIUM SPORTS Concept」、SUVとしてのダイナミックさを引き出した「FIELD ATHLETE Concept」の2台のカスタムモデルに、東京モーターショー出品車を加えた3台を参考出品します。
カスタマイズによって魅力をよりいっそう引き立てるとともに、お客様の「行動範囲を広げたい、様々なことに挑戦したい」という想いに応える提案としています。また、『エクリプス クロス』の他、プラグインハイブリッドEV『アウトランダーPHEV PREMIUM SPORTS Concept』を1台、ミニバン『デリカD:5 ACTIVE GEAR』を1台の、合計5台を出品します。
米国
三菱自動車の米国法人、三菱モータースノースアメリカは1月3日、2017年の米国新車販売の結果を発表しました。総販売台数は、2007年以降で初の10万台超えとなる10万3686台。前年比は7.7%増と、5年連続で前年実績を上回っています。
10万3686台の内訳としては、乗用車が前年比4.1%減の3万5117台と減少傾向である一方、SUVなどのライトトラック系は、前年比15%増の6万8569台と引き続き好調でした。SUVでは、2010年秋に米国市場で発売した「アウトランダースポーツ」(日本名:RVR)が回復しており、2017年は3万3160台を売り上げています。
また「アウトランダー」は2017年、改良新型モデルが3万5310台を販売。前年比は32.8%増と、引き続き大きく伸びました。2013年秋に米国市場に投入した「ミラージュ」は2万2386台を売り上げ、前年比は0.7%増とプラスを保っています。
この他の車種では、「ランサー」(日本名:ギャランフォルティス)が、前年比11%減の1万2725台と減少傾向。EVの『i‐MiEV』は、93.6%減の6台。「アウトランダーPHEV」は99台を販売しています。
出展:response.jp
イギリス
三菱自動車の新型SUV「エクリプスクロス」がイギリス三菱の輸入センターに到着しました。輸入は需要応じ順次本格的に行われていく予定です。
イギリス三菱の担当者は「このエクリプスクロスがすぐに最も人気のモデルの一つになると考えています。そのための需要に応じれるよう準備をしています。この車が持つ独自のスタイル、ハイレベルな装備、そして魅力的な価格設定は、広い購入層に訴えることができると考えています。」と話しています。
イギリスでの発売は1月末に開始される予定です。
出展:fleetpoint.org
フィリピン
フィリピンの自動車市場は世界第3位のスピードで拡大しており、合計販売台数は170,827台(2012年)から410,510台(2016年)に増加しており、2018年は50万台を超えると言われています。
拡大が予想されるフィリピンでの2017年度各メーカー販売台数上位5社は以下のようになっています。
メーカー名 | 2017年 販売台数 | 2017年 シェア率 | |
1 | トヨタ | 164,613 | 36,8% |
2 | 三菱自動車 | 55,103 | 10,1% |
3 | ヒュンダイ | 34,025 | 7,0% |
4 | フォード | 32,085 | 7,1% |
5 | ホンダ | 28,391 | 6,2% |
トヨタが圧倒的な存在感を見せるものの、三菱自動車(三菱ふそう除く)が2位に位置しています。シェアも10%を超えており、強さを見せています。
出展:focus2move.com
まとめ
2017年は国内こそ不振だったものの、世界的にみれば三菱自動車は好調でした。特にアウトランダーに人気が集まり、アジア圏での販売が伸びました。結果的に2017年の合計販売台数は684,000台と、これまでの一定水準から大幅に増加しました。
人気車種を見ると、アウトランダーは167,000台、アウトランダースポーツ(ASX)は165,833台、ピックアップのL200は55,663台を販売しています。
日本国内での企業イメージはいまいちですが、世界的には日本メーカーであることもあり、特にアジアでの信頼を得ているようです。2018年は是非国内でも販売を回復してほしいですね。