トヨタは北米でアニメシリーズ「GRIP」を制作、2月26日に公開しました。
全5話を順次リリースする予定です。
目次
スト―リー
このオリジナルアニメシリーズは、驚異的な運転技術をもつ主人公ジェイ・カンが、人間の運転の根絶を目指す元人気ドライバーのアーロン・シンス博士の妨害に立ち向かう姿を描いています。
アニメにはGRスープラやGRカローラといったスポーツカーが登場し、それぞれの登場人物に割り当てられています。
アニメはトヨタのウェブサイトで毎週公開されます。
第1話
ジェイは彼のGRカローラで自動運転の車が多い退屈な道路を走っています。すると突然…
▶GRIP Anime Series, S1 Episode 1 | Circuit Breakers | Toyota
登場人物
ジェイ・カン(JAE KANG)
主人公であり、その運転技術と恐れを知らぬ態度で知られています。伝説のレースで負った傷を持ち、レーシングレジェンドの雰囲気を漂わせています。
リン”ニトロ”ラム(LINH “NITRO” LAM)
「ニトロ」の愛称で知られるリン・ラムは、若くて熱心なレーサー。彼女の長いピンクの髪と陽気な態度に騙されないでください。レースでは彼女のテールライトしか見えません。
アーロン・シンス博士(DR. ARON SYNTH)
Synth社の謎めいたCEOであり主な敵対者。かつては有名な運転手だったものの、手を失った彼は、人間の運転を根絶することに熱心に取り組んでいる。
出典:https://www.toyota.com/grip/
未来でも運転の楽しさを訴求?
自動運転が敵という全方位戦略をとるトヨタならではのストーリーとなっています。
このところ自動運転と相性のいいEVが縮小傾向にあります。各メーカーがEV生産計画の見直しを発表し、メルセデスベンツも2030年までにエンジン開発終了との計画を撤回、EVへの参入を発表していたアップル社も白紙に戻するなど、EVのデメリットに起因するニーズの縮小が早くも顕著になっています。
こういった一時の流行りに流されなかったトヨタはハイブリッドで好調な販売台数を上げており、ガソリンエンジンのスポーツカーをアピールするだけの十分な余裕があるというわけです。
ところでこうした自動車メーカーによるアニメシリーズは、ホンダが北米で展開するアキュラが2023年に公開した「チアキのジャーニー(Chiaki’s Journey)」があります。主人公のチアキが、困難を乗り越えてながらレースを勝利していく様子が描かれており、やはりスポーツカーをメインとした内容となっておりました。100年に一度と言われたEV化がしぼみつつある中で、自動車本来の走る楽しさへのニーズが高まっていくのでしょうか。少なくとも自動車アニメの中では自動運転は必要ないといえます。