安全装備などの充実により、最近の車は複雑化しています。特に電子制御については専門知識でもない限り触ることさえできません。
しかしそんな電子制御に全てをゆだねているのが現代の車です。コンピュータに異常が発生したら、時に走行すら不能な状態に陥ってしまいます。
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速度がおかしい・・・
マツダCX-5のオーナーが高速道路を走行中に、突然車がおかしな挙動をみせます。偶然あった退避所に避難するも、そのまま走行できなくなる珍しい映像です。
▶道路でCX-5緊急停車。自走不能に。Mazda CX-5 – Napon TV
ユーザーによると、もともとバッテリーなど電源系が不調なためディーラーに向かう途中の出来事だったようですが、最近の車でもこうした故障が往々にしてあると分かります。
映像はアクセルが反応しなくなる症状ですが、逆に勝手に加速し続けるような現象が起きたらと思うとゾッとします。
自動車の電子制御について
電子制御が当たり前の時代ですから、こういった症状はある種仕方ないのかもしれません。しかし一歩間違えばドライバーの意志と違った動きをしてしまい、かえって危険にさらされる可能性もあります。完全自動運転などが実用化される時、センサーの不具合で道を逸れ、崖下に転落したなどというのはシャレになりません。先進装備が充実する一方で、ドライバーの責任が薄れていくようで怖いのも事実です。
自動車における電子制御にはECUが主にあげられます。
ECUとはエンジンコントロールユニット(engine control unit、ECU)の略で、エンジンの運転制御を電気的な補助装置を用いて行う際に、それらを総合的に制御するマイクロコントローラ(マイコン)のことをいいます。
エンジンの運転制御といっても、電気的要素を持つ物は、ほとんどがこのコントロールユニットによって制御されています。エンジンをはじめとする様々な機能・装置において、電子制御によるクルマの性能向上が図られるようになっています。エアバッグ、ATやCVTなどのトランスミッション、車線維持システム、車間距離制御システムなど、実に様々な分野に及びます。
主に下記のようなECUが自動車には搭載されています。
(出典:デンソー)
・ハイブリッド制御ECU
エンジンとモーターというハイブリッド車が搭載する2つの動力源について、いかに交通整理を適切に行って高効率な運転を実現するかを担います。
・ゲートウェイECU
複数の車載通信ネットワークを繋いで通信ネットワーク間でのECU信号のやりとりを中継する通信基地局の役割を担います。
・ガス燃料用エンジン制御ECU
ガソリンエンジン用をベースに、LPG(プロパンガス)やCNG(天然ガス)を燃料として使用し、燃料噴射量や点火時期を最適に制御します。
・ストップ&スタート制御ECU
ドライバーの車両発進/停止操作を検出し、エンジン停止/再始動を自動で制御します。
・トランスミッション制御ECU
複数のギア比を必要に応じて切り替え、エンジンの回転と出力(トルク)を駆動輪に伝えるメカ機構。そのギア選択を車両の状況に応じて最適に切り替える制御をします。
・エアバッグ制御ECU
クルマの衝突時に衝撃レベルを判断し、エアバッグの展開及びシートベルトの動きを制御します。
・パワーステアリング制御ECU
ドライバーのハンドル操舵を補助し、少ない力でハンドルが動かせるよう制御します。
・充電制御ECU
電動車両のバッテリー充電に必要なシステム。多種多様な充電方式をサポートし、充電機器から電動車両への充電を制御します。
・エンジン制御ECU
エンジンが必要とする燃料噴射量や点火時期を最適に制御します。