スズキが誇る唯一無二の小型オフローダー「ジムニー」。
しかしこの車にも”規制”の影響がでてくる時代になってきました。ジムニーの存続に陰りがでているようです。
ジムニーはヨーロッパで終わりを迎える
(和約)
スズキは差し迫る排気ガス規制のせいで、ジムニーをヨーロッパのラインナップから削除せざるを得ないかもしれません。
スズキUKはジムニーの販売に特に力を入れているわけではありません。このレトロスタイルのオフロード車のイギリスでの販売は、低出力の1.5リットル自然吸気直列4気筒エンジンが170g/kmというお馬鹿なCO2を排出するため、意図的に制限されています。
これはBMW M340iよりも排出量が多いことを示しており、MT仕様は若干マシですが印象的な154g/kmを排出します。もしスズキがジムニー多くを売れば、会社の加重平均排気ガス量を増加させてしまうでしょう。よってスズキはヨーロッパのラインナップからジムニーを取り除くことを考えているようです。
Autocarインドが報じたのは、ヨーロッパのディーラーは既にオーダーの受付を終了しているものの、ジムニーの需要は供給をはるかに上回っており、納車待ちの状態が続いているとのことです。スズキUKは、今年中は”非常に限られた台数を”まだ販売しているが、来年のどこかでラインナップから外れることを認めました。スズキのイギリス担当は、「既にオーダーを頂いた顧客への納車を保証する全ての努力をしている」と言います。
これらの動きは全て差し迫るEU排気基準によるものであり、加重平均95g/kmを遵守できないメーカーに対して高い罰金が科されるようになります。それに対応するため、スズキは12Vまたは48Vのマイルドハイブリッドモデルを含む電気自動車へと移行しています。ジムニーにはこのどれにも当てはまっていません。
しかし悪いニュースだけではありません。ジムニーはリアシートを外した商用車として返ってくるでしょう。しかしそれでも95g/kmは達成できません。スズキUKはそのバージョンがここで成功するかどうかを確認または否定していません。しかし我々は疑っています。
加えて、Autocarインドからの情報によると、ジムニーはのちにより節約的なエンジンを搭載して再販する計画があるとのことです。
出典:https://www.carthrottle.com
・・・所管・・・・・・・・・・・・・・・
排気ガスの規制は年々厳しくなっており、ピュアなガソリンエンジン車が淘汰され始めています。ジムニーも例外ではなく、何かしらの処置をしない限りEUでの販売は終了となりそうです。
しかしジムニーと言えばそのシンプルかつ直観的なメカニズムが売りの車。ハイブリッドやEVにしてしまってはそれはもはやジムニーではありません。となるとジムニーのような古き良き設計の車にも、終わりを迎える日が近づいていると言えます。
日本国内でも、環境や安全に関していつどういった規制が行われるか分かりません。次期型の話をするのは時期尚早かもしれませんが、ジムニーがジムニーでいられるのは現行型が最後な気がします。
気になっている人は思い切って手に入れておいて、末長く維持していくことを考えてみてはいかがでしょうか。
<関連記事>