ホンダは、2019年3月7日(木) から 2019年3月17日(日)まで開催予定の「ジュネーブモーターショー2019」に向けて、都市型EVのプロトタイプを公開しました。
このレトロなデザインのEVは、今年後半にも生産が予想されます。しかし販売地域は限られてくるようです。
目次
ホンダの電気自動車 まもなく
(和訳)
2019年3月に開催予定のジュネーブモーターショーに向けて、ホンダはとある電気自動車のコンセプトカーのスケッチを公開しました。これは2017年のフランクフルトモーターショーで公開された「アーバンEVコンセプト」とスタイルが似ています。
ティーザーイメージ
初代シビックのようなデザインのこの車、2017年のコンセプトは現代のフィットを少し短くしたようなサイズでしたが、当時はバッテリー含むドライブトレーンと合わせて生産に向けて動き出すと言われていました。
2017年のフランクフルトモーターショーにて、本田技研工業株式会社代表取締役社長の八郷隆弘氏は「これは遠い未来のビジョンではありません。この車の生産モデルは2019年のここヨーロッパにあるでしょう。」と発言しています。
何であれ、この公開されたスケッチからはホンダがレトロなシビックを目指していると分かります。しかしこのデザインは2017年のそれと比べ若干進化しています。プロトタイプは既にスクープされている通り、コンセプトで見られた2ドアではなく4ドアとなり、多数のスポークを持つホイールの代わりに至って普通のホイールが取り付けられてあります。
アーバンEVコンセプト(2017年)
プロトタイプと思われる車両
今年後半での生産モデルの販売を計画しており、少なくとも複数の市場へ向けて投入されるでしょう。
「高い評判を得ているこのコンセプトの生産モデルは、2019年後半にもヨーロッパで発表されるでしょう。そこでポジティブな意見が聞かれれば、2019年初めにもこのアーバンEVのオーダーを開始する予定です。」とホンダヨーロッパ副社長のフィリップ・ロス氏は2018年に語っています。
興味深いことに、アメリカでの販売については全く聞かれません。2017年、ホンダは生産モデルの販売はヨーロッパで行い、プレミアム価格になると言及しています。しかし北米での販売については何も示唆していません。この2017年・2019年のコンセプトカーは共に生産間近のプロトタイプであり、ヨーロッパでの自動車ショーに間もなくお目見えされると思われます。生産モデルのアメリカ投入計画があるのなら、そろそろ何かあってもいいはずですが・・・。
ホンダは2017年、フランクフルトでのコンセプトカーについて「ホンダの”電動ビジョン”戦略には、電動車両のパワートレイン技術とプラットフォーム開発が含まれる。」とし、「パワートレイン開発のキーパーツは、車両における熱管理とエネルギー伝達機能を一貫させた高密度の軽量バッテリーパックである。」としています。
航続距離についても言及されていますが、ホンダからのただ一つの情報によると満充電で150マイルから200マイル(240km~320km)と、比較的短距離であると思われます。まあ小さい車なのでね。
出典:https://autoweek.com
日本発売は2020年
企業イメージからいうと、本田にEVのイメージがあまりないことが少し気になります。インサイトやクラリティなどの環境対応車は数多く開発していますが、どれもイマイチぱっとせずライバルの中で埋没した印象があります。
国内の電気自動車といえば日産リーフがありますが、選択肢がほぼリーフしかない今こそ、チャンスと言えます。ホンダらしいデザインのEVとなれば大きくお客を奪えそうですね。
しかし国内発売が予想される2020年には、日産デイズ、三菱eKにおいて電気自動車モデルが噂されています。手ごろな軽自動車のEVという選択肢が増えると、このホンダ アーバンEVはかえって中途半端なサイズ感になることも考えられます。そういった意味でも、ヨーロッパを重視するのは自然なことだと言えます。