顧客満足度を調査するJDパワージャパンは、初期品質調査の結果を発表しました。
目次
J.D.パワーとは
J.D. パワー(ジェイ.ディー. パワー, J.D. Power)は、アメリカ合衆国・ミシガン州トロイを拠点とする、市場調査及びコンサルティング会社である。現在はアメリカの投資会社、Thoma Bravoの子会社となって運営されています。
J.D. パワーの顧客満足度調査のなかで最もよく知られるのは、初期品質調査、耐久品質調査など自動車関連の事項です。調査結果は広く告知され、企業側の宣伝に用いられることも多いことから、特に北米においては自動車メーカー・自動車ブランドの評価・イメージや販売実績に与える影響が大きく、消費者の製品選択においても大きな影響を与えています。
日本国内での調査は日本法人により実施されています。
ダイハツが初期品質総合第1位
2025年9月30日
J.D. パワー 2024年日本自動車初期品質調査SM(Initial Quality Study、略称IQS)の結果を発表した。
自動車の初期品質を捉える本調査は新車購入者を対象に年1回実施され、今回で15回目となる。ランキング対象となったブランド中、最も不具合指摘が少なかったブランドはダイハツであった。

不具合指摘の内訳は「分かりにくい/使いにくい」をはじめとする車両設計に関する指摘が大半であり、分かりにくさや使いづらさは現代の車の品質における大きな課題となっている。不具合指摘を測定する9カテゴリー中、最も不具合指摘が多いカテゴリーは前年同様インフォテインメント(28.7PP100)であった、前年より2.5ポイント減少したものの、インフォテインメントの不具合指摘の多さは、今後も初期品質改善における重要な課題である。
本年調査で最多となったのは、「カップホルダー – 使いにくい/ホールド性が悪い/場所がよくない」(4.1PP100)であった。また、「シート地に傷/汚れがつきやすい」、「ボンネット – レバー/ラッチ(留め具)/オープナー – 使いにくい」、「イグニッションスイッチ/スタートボタン – 使いにくい/場所がよくない」などが、前年より0.2ポイント増加している。
近年、技術革新が注目されるインフォテインメントや運転支援分野の品質が向上している一方で、日常的に使用する細かな装備への不満が相対的に目立つようになったと考えられる。
出典:2025年日本自動車初期品質調査(IQS) | J.D. Power
日産・マツダ・トヨタが平均以下
一方で日産、マツダ、トヨタが平均以下となりました。
中でも深刻なのがマツダです。
CX-60がもたらした大規模品質不具合は、ユーザーの満足度にも大きな影響を与え、2024年度においては同調査で最下位でした。国土交通省に不具合を報告することができる「自動車の不具合情報ホットライン」にもマツダのCX-80がさっそく報告されています。
近年の自動車は様々な技術を多く取り入れることで、不具合の多さが目立つようになってきています。インフォテイメントシステムが複雑化し、カップホルダーなどの機能性が犠牲になっているのは本末転倒です。たとえ不良率が低くても、その不良品にあたってしまったお客さんにとっては100%の不良なのです。販売してからリコールの嵐では信頼を失うだけですので、それまでにいかに品質を玉成させることができているかが決め手となります。人の命を乗せる自動車であればなおさら重要といえます。
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