2017年8月、イギリスの郵便配達企業「ロイヤルメール」は同じくイギリスの電気自動車設計・製造メーカー「アライバル」との契約により、計9台の電気自動車を配達車として試験的に使用していくことを発表しました。
フロント
サイド
出展:topgear.com
100%電気で動く電気自動車のプロトタイプで「アライバル」社によって作製されました。郵便事業を営む企業「ロイヤルメール」社の配達車としてイギリス内を走り回ることになります。
とてもシンプルで洗練されたデザインですね。その中にも可愛らしさがあって、なんともいえない存在感を感じます。
目次
アライバル社とは
アライバル社とは、かつて「チャージオートモーティブ」という電気自動車の設計会社として知られていましたが、オックスフォードシャーに拠点を置く技術開発企業です。そのほか、アライバルはモーターや電気機器をAIロボットレーサーによる完全無人のレース「ロボレース」にも供給しています。
バンバリーにも新工場を持ち、このプロトタイプはそこで製造される予定です。
運用計画について
このプロトタイプはロイヤルメールの中心拠点であるロンドンのマウントプレザントから、様々な拠点へと配達を行うことになります。およそ100マイル(160km)圏内での運航となる予定です。
上の画像は最も小さい約3.5トンのモデルで、他には6~7.5トンのモデルも用意されます。全てのモデルはアライバル社のもつコア技術(モーター・電気機器等)をもとに超軽量材料を使用して作製され、都市での運航に最適な調整が行われています。
大きいサイズの郵便車 出展:twitter.com
アライバル社のもつ自動運転技術はこの配達バンには搭載されない予定です。
ロイヤルメール社はこの配達車を今後試験的に数か月運用し、郵便収集の需要を見てより広い範囲に拡大していく方針です。
イギリスのセンス
イギリスというとロンドンタクシーですが、ロンドンタクシーカンパニーは7月11日、次世代ロンドンタクシーの最終デザインを発表しました。
新型ロンドンタクシー 出展:response.jp
こちらもやはりモダンで落ち着いた印象を受けます。
実は日産もNV200をロンドンタクシーとして導入したのですが、その景観にそぐわないデザインに非難が殺到し、イギリス専用の見た目に変えざるをえなかった経緯があります。それほどイギリスにおけるデザイン性は重要なのです。
NV200ロンドンタクシー 出展:ja.autoblog.com
景観との調和を考えるヨーロッパらしいですね。 日本の都市景観のごちゃごちゃに比べるとその差は歴然・・・まあ日本らしいとすれば一概に比べることはできませんが、「我々はイギリス人だ!」というようなしっかりとしたポリシーを感じますね。
我々には車に関して「こうでなければならない!」というようなポリシーがありますでしょうか?きっと雑多な都市の中にいることで、そういった考えにはならないのでしょう。
そういった意味ではこの郵便車はヨーロッパにこそふさわしいと言えますね。