ホンダのN-BOXをベースとした「N-VAN」の情報が出てきました。
2017年9月にフルモデルチェンジし、その勢いをさらに加速するN-BOXをベースに、ホンダは2018年中頃に新たなニューモデルを投入する予定です。
本記事ではその内容と、競合との比較を行ってみたいと思います。
目次
N-VAN
N-BOXをベースにした新型商用バン「N-VAN」ということで、現時点でその具体的な数値の一部が判明しているようです。
出展:bestcarweb.jp
2名乗車時の荷室長が1630mm、荷室高が1365mmとなっています。
ですが、同社商用1BOXの現行型アクティバンは荷室長1725mm、荷室高1200mmなので、荷室長では1BOXタイプにはかなわないものの、荷室高は圧倒的な高さを実現しています。
ライバルはダイハツにあり?
同じ系統の車種としてはダイハツの「ハイゼットキャディー」があります。
ハイゼットキャディー(以下キャディー)はウェイクをベースにした商用バンとして2016年に販売が開始されています。ダイハツが販売する商用バン「ハイゼットカーゴ」に比べて女性やシニアがより使い安いモデルとしての位置づけです。
しかし荷室高をいえば、より背丈の高いキャディーが勝っていると思うはず。比べてみましょう。
N-VAN | キャディーハイゼット | |
荷室長 | 1,630mm | 1,400mm |
荷物高 | 1,365mm | 1,235mm |
あれ?N-VANの方が高さ、長さともに勝っている・・・。
不思議ですね。今度は車本体の高さと長さを見てみましょう。ちなみにN-VANはN-BOXをベースにしていると仮定し、N-BOXの寸法になります。
N-VAN(N-BOX参考) | キャディーハイゼット | |
全長 | 3,395mm | 3,395mm |
全高 | 1,790mm(FF)/ 1,810mm(4WD) |
1,850mm |
全長、全幅はともに軽自動車枠いっぱいのサイズでしたが、高さには差がありキャディーの方が最大で60mm高くなっています。
つまりこういったイメージになります。
後輪のタイヤハウスをどう処理しているかで荷室フロア高が違ってきます。N-VANは本体の高さこそキャディーに劣りますが、荷室フロア高を大きく下げることができており、結果的に荷室高も効率よく確保しているのです。
事実上バモスの後継か?
このN-VANは、広い室内スペースを活かしてキャンパー仕様へのカスタマイズも可能で、フラットなフロアの上を荷室空間にしながら、その上にマットレスを敷けるベッドキットを用意しているらしく、リアバンパーには電源コンセントを装備すると予想されています。
モデル体系は「ノーマル」、「COOL」、「FUN」の3タイプが用意され、タイプごとに異なるフロントマスクになるようです。
このことからも若者をターゲットにするという可能性が大いにあり、N-BOXがファミリー層やママ向けなのに対し、より遊べる軽バンとしての可能性を持ったものになると予想されます。これはまさに「バモス」の可能性です。
現行2代目バモス(HM1/2型)は1999年に「ストリート」の後継として発売されたセミキャブオーバー型の軽自動車です。エンジンは荷室の床下に設置した独自のMR方式を採用しており、2003年にはハイルーフ仕様の「バモスホビオ」が追加されいます。
色々な遊び道具を積み込んで家族で出かけるような大きな室内が特徴で、乗用車としての快適性・安全性はクラスを超えた性能となっています。MRエンジンにより乗降性のよい低いフロア、広い足元を確保しています。軽自動車最大のホイールベースで静粛性がよく快適となっており、衝突安全に関してはフルラップ55km、オフセット64kmの世界最高水準を達成しています。
しかし販売から19年たっており、メカニズムや安全性能の古さが目立ちます。おそらくこのバモスのコンセプトを一部引き継ぐような形で「N-VAN」が登場し、バモスはラインナップから姿を消すことになると予想されます。
1972年に発売され、当時これまでの軽バンよりも圧倒的に床が低く特徴的だったホンダ「ライフステップバン」にも通じるものがありますね。
ということでそのイメージを重ねた予想イラストを描いてみました。
こういった遊び心のあるモデルになると思われます。そうなるとダイハツのキャディーのようにただ単なる商用モデルとしてだけでなく、使い勝手のいい遊べるバンとして大いに受け入れられると考えられます。
N-VANの発売は2018年度中と言われています。今後も注目の一台です。
<関連記事>追加2018.3.20