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【トヨタ】ハイラックス日本復活!あの問題は解決したのか?

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トヨタのハイラックスが2017年9月12日より販売開始となりました。

1997年から2004年まで発売された6代目 (140/150/160/170系)を最後に日本での後継車は販売されておらず、13年ぶりの復活となります。

6代目ハイラックス       出展:wikipwdia.org

ちなみに8代目である現行ハイラックスは2015年に販売を開始しています。

ウェルカムバックというべき久しぶりの日本でのハイラックスですが、その特徴を見ていきたいと思います。

目次

エクステリア

フロント

リア         出展:carview.yahoo.co.jp

全長5,335mm、全幅1,855mm、全高1,800mmのピックアップトラックです。

ちなみに現行ランドクルーザーの寸法は全長4,950mm、全幅1,980mm、全高1,880mmとなっており、長さで385mm勝っています。

最大積載量は500kgとなっており、荷台には防錆加工が施されています。

ピックアップというと、トヨタは2014年にランドクルーザー70を復活した際に国内で初めてダブルピックアップ仕様を期間限定販売していました。

ランドクルーザー70 ダブルピックアップ    出展:toyota.co.jp

こちらはラダーフレーム構造のV6・4.0Lガソリンエンジンとパートタイム4WDを組み合わせた本格オフロード仕様。5速マニュアルのみの販売というコアなファンに向けたスペシャルなものでした。

それに比べると、このハイラックスは乗用感覚で扱うことができます。スタイリッシュなデザインで、まさに今時のピックアップに乗ることができるのです。

インテリア

ダッシュボード

内装           出展:toyota.co.jp

ピックアップと聞くと「タフな男のヘビーデューティー」のようなイメージがあるかもしれませんが、内装はとてもスタイリッシュにできています。堅苦しさ、古臭さは全く感じません。

リアシートは簡単な操作でチップアップでき、6:4分割することができます。別々に座面を跳ね上げられるので、乗車人数や荷物に合わせたシートアレンジができます。

安全装備

以下のような先進安全装備が搭載されています。

予防安全

・自動ブレーキ

ミリ波レーダーと単眼カメラで検出します。

・斜線はみ出しアラート

道路上の白線(黄線)を単眼カメラで認識し、ドライバーに伝えます。

・ドライブスタータコントロール

シフト操作時を誤って急発進・急加速をした場合、その衝突時の被害軽減をサポートします。

・バックカメラ

・補助確認装置

・横滑り制御機能/タイヤ空転抑制機能

・LEDヘッドランプ/LEDフロントフォグランプ

・急ブレーキシグナル

衝突安全

・SRSエアバッグ

・歩行者障害軽減ボディ

スペック

エンジン:直4 2.4L 2GD-FTV(ディーゼルエンジン)

トランスミッション:ハイパーインテリジェント6速オートマチック

駆動方式:パートタイム4WDシステム

高剛性フレーム構造

アクティブトラクションコントロール

リヤデフロック

グレード・価格

グレードは「Z」と「X」の2種類となっています。性能に違いはありませんが、装備に違いがあります。燃費は11.8km/Lと決してよくありませんが、ピックアップトラックというくらいですから、割り切っていいものだと思います。

・Zグレード

グレード JC08燃費 エンジン 駆動 価格
Z 11.8km/L 2.4Lディーゼル 4WD 3,742,200円

・Xグレード

グレード JC08燃費 エンジン 駆動 価格
X 11.8km/L 2.4Lディーゼル 4WD 3,267,000円

カラーバリエーションは両グレードともに、スーパーホワイト、クリムゾンスパークレッドメタリック、シルバーメタリック、ネビュラブルーメタリック、アティチュードブラックマイカの5色展開となっています。

過去にはテストで失敗も

実はこの8代目ハイラックスですが、2016年に行われたテストの結果、横転の危険性があると評価され一時期話題になりました。

ハイラックスの横転が話題となったのは2007年にさかのぼります。当時「Teknikens Värld」というスウェーデンのカーメディアが、6台のピックアップトラックに対し「moose」テストを行いました。mooseテストとは、緊急回避を想定したテストで、ポールを避けるように左に急ハンドルを切り、その後右に切って元の車線に戻る動作を行います。このテストでハイラックスは、テストドライバーが57km/hで右にハンドルを切った際、左のサスペンションが底打ちし、右のタイヤが大きく持ち上がる現象が起きました。原因としてはオプションの大径タイヤを装着していたことと、重心が高いうえにグリップが利きすぎたこと、さらに電子制御コントロールの不作動が考えられました。あやうく横転する結果でしたが、この結果を受けてトヨタは、大径タイヤのオプションの販売をヨーロッパで停止しました。

teknikensvarld.se

2016年にも同じテストが行われました。全てのピックアップトラックは歳月を経て電子制御がしっかりなされているはずであり、誰も横転の可能性など感じていませんでした。「moose」テストを行った他のトラックは速度64-68km/hで合格となり、グリップの限界に達した際にはアンダーステアとなるのが一般的でした。しかし新型ハイラックスでテストを行った結果、速度60km/hでまたしても横転の兆しをみせたのです。

news.co.au

テストはメーカーが示す最大積載量を荷台に積み行われます。テストに使用したハイラックスの最大積載量は1,002kgでした。しかしテスト実施時の積載量はドライバーに4人の乗客を足してもわずか830kgであり、トヨタが示す最大積載量には及びません。積載が問題の原因ではないと分かります。

このカーメディアのテストドライバーは、その原因を横転防止システムの不作動とタイヤのグリップによるものだと語っています。また、このテスト車両には前回同様大径タイヤ(265/60-18)が装着されていました。数日後に17インチの標準タイヤを装着したハイラックスで再度テストを行ったところ、タイヤの浮き上がりは小さくなったものの、それでもまだ危険性がありました。

結果として「トヨタの安全保障システムに何か大きな問題があるのではないか、また装着するタイヤによって結果は大きく左右される」と結論付けています。


▶The new Toyota Hilux 2016 fails moose test – Teknikens Värld

2016年秋に、このカーメディアはトヨタに対して結果を報告しています。トヨタもこの結果を真摯に受け止め調査をした結果、2つの解決策を示しました。1つ目として最大積載時のタイヤ圧を増加させること。2つ目として電子制御コントロールに、緊急回避のような事態の際にスピードを減少させる新たなパターンを追加しました。

この措置をハイラックスに施したことで問題は解決されたのです。

ですがこの結果でハイラックスの信頼性に疑問の声が出てきたことも事実です。こういった情報は日本で売られていなかったためか、なかなか届いてきませんよね。

まとめ

とにかく問題は解決されたようですし、日本での久しぶりのピックアップとなるハイラックスを歓迎したいと思います。ミニバンやSUVといった景色の中では非常に存在感のある車ですから、多く見かけるようになると嬉しいですね。

しかしピックアップという文化がない日本では、なかなか使い勝手の面で倦厭されるかもしれません。広い荷台があるのに車内と繋がっていない、屋根がないとなるとどうしても「スペースをムダ使いしている」という考えになってしまいがちです。

普通の小型トラックじゃ味気ない、みんなでアウトドアを楽しみたいなど、ご自身の環境・ライフスタイルにマッチしたとき、購入を検討してみてはどうでしょうか。

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