2018年1月度の軽自動車販売台数が全軽自連より発表されました。本記事ではそのデータをもとに詳しく分析したいと思います。新車ご購入の参考になれば幸いです。
今月のポイント:ekカスタムアクティブギア、タント
※通称名については同一車名のものを合算して集計しています
目次
軽自動車販売台数ランキング
1月度
順位 | 車種名 | メーカー | 販売台数 |
1 | N-BOX | ホンダ | 19,309 |
2 | デイズ | 日産 | 14,843 |
3 | タント | ダイハツ | 12,125 |
4 | ムーブ | ダイハツ | 11,342 |
5 | スペーシア | スズキ | 10,399 |
6 | ワゴンR | スズキ | 10,065 |
7 | ミラ | ダイハツ | 7,498 |
8 | アルト | スズキ | 5,839 |
9 | N-WGN | ホンダ | 5,225 |
10 | ハスラー | スズキ | 5,109 |
11 | キャスト | ダイハツ | 4,060 |
12 | eKワゴン | 三菱 | 3,466 |
13 | ウェイク | ダイハツ | 3,083 |
14 | ピクシス | トヨタ | 1,584 |
15 | N-ONE | ホンダ | 1,472 |
メーカー別販売台数
以上の販売台数上位15位の中に含まれる車種数をメーカー別で分類するとこのようになります。
メーカー | 12月 | 1月 |
ダイハツ | 5種 | 5種 |
スズキ | 5種 | 4種 |
ホンダ | 2種 | 3種 |
日産 | 1種 | 1種 |
三菱 | 1種 | 1種 |
トヨタ | 1種 | 1種 |
マツダ、スバル:0車種
相変わらず大ヒットのホンダN-BOXですが、15位にN-ONEがランクインしました。あまり取り上げられていませんが、2017年12月21日にマイナーチェンジをしており、これが効いたのかもしれません。(デザインの変更はありませんが)
完成検査不正の影響で2017年10月は5,961台と大きく販売台数を落とした日産デイズですが、バカみたいに売れています。完全復活です。
各社トップセールス
1 | ホンダ | N-BOX | 1位/15位 |
2 | 日産 | デイズ | 2位/15位 |
3 | ダイハツ | タント | 4位/15位 |
4 | スズキ | スペーシア | 5位/15位 |
5 | 三菱 | eKワゴン | 12位/15位 |
6 | トヨタ | ピクシス | 14位/15位 |
今月も先月に引き続きホンダのN-BOXがトップとなりました。9月1日にフルモデルチェンジをしたN-BOXが大きく評価されています。
スズキはスペーシアを12月14日に発売を開始しています。
12月度の台数は8757台でしたので、今月は大きく台数を増やしています。
気になるハスラーの順位は?
スズキの大ヒット車であるハスラー。ここ数カ月の登録台数推移を見てみましょう。
8月 | 9月 | 10月 | 11月 | 12月 | 1月 |
4,609台 | 6,540台 | 5,232台 | 4,628台 | 4,194台 | 5,109台 |
安定して売れているようです。そんなハスラーは2018年度中にマイナーチェンジの噂があります。現時点では詳細な情報こそないものの、待ち遠しいですね。
ハスラー繋がりでいうと、ハスラーの普通SUV版である「XBee」が発売を開始しています。
SUV市場に乗り込んだスズキですが、1月の販売台数は上位30代に現れませんでした。果たしてハスラーのようにヒットとなるでしょうか。注目です。
売上トップの軽トールワゴンは?
上位15位に含まれる軽トールワゴンは、販売台数の多い順に以下の通りでした。
※同一名の車種は除く
順位 | メーカー | 車種 | 販売台数 |
1 | ホンダ | N-BOX | 19,309 |
2 | ダイハツ | タント | 12,125 |
3 | スズキ | スペーシア | 10,399 |
4 | ダイハツ | ウェイク | 3,083 |
各社ともにラインナップしている軽トールワゴンは15台中4台を占め、人気ということが改めて分かります。ホンダのN-BOXを超える軽自動車は生まれるでしょうか。
また、ダイハツのタントは12月18日にマイナーチェンジしており、それによりムーヴキャンバスでダイハツの車に初めて採用された「パノラマモニター」が導入されました。サイドカメラ・バッグカメラ・フロントカメラが映し出す映像をモニターで確認することができます。
しかし価格は据え置いたことから、登録台数が増加したと思われます。
日産デイズ、三菱eKワゴンの格差
日産自動車と三菱自動車の合弁企業「NMKV」が製造する車ですが、販売数に大きな差があります。
順位 | メーカー | 車種 | 8月 | 9月 | 10月 | 11月 | 12月 | 1月 |
1 | 日産 | デイズ | 9,644 | 15,353 | 5,961 | 8,624 | 9,288 | 14,843 |
2 | 三菱 | eKワゴン | 2,705 | 5,528 | 2,380 | 3,726 | 3,019 | 3,466 |
大小の比率 | 3.6 | 2.8 | 2.5 | 2.3 | 3.1 | 4.3 |
eKワゴンは燃費偽装のイメージが、デイズは不正検査のイメージがつくことになった不遇な車ですが、基本的に同じ車であってもブランドイメージにより販売台数には差があります。販売台数格差比率は減少傾向でしたが、1月度は猛烈な差となりました。
12月21日に、三菱はeKカスタムに「アクティブギア」をラインナップし同日販売を開始しており、販売数こそ増えたもののアクティブギア効果とは言い難いです。
新型のeKワゴン、デイズは2018年度中と言われていますが、三菱の燃費不正の件もあってか時期型の開発を主導するのは日産となるようです。
もともと軽自動車のノウハウがなかった日産がうまいこと三菱の技術を吸い取った形です。しかし日産も日産で完成車検査不正がありましたから、どうなることやら。
まとめ +おまけ
1月度はデザインの変更を伴わないマイナーチェンジ(インテリア、エクステリアのカラー追加程度)のみでしたので、動きはさほどありませんでした。しばらく静観となりそうです。
少し気になったので、この15台のうち最も歴史のある軽自動車を調べてみました。途中統合などで系統から外れる場合もありますが、事実上の初代となります。
順位 | 車種名 | メーカー | 初代発売年度 |
1 | N-BOX | ホンダ | 2011年 |
2 | デイズ | 日産 | 2013年 |
3 | タント | ダイハツ | 2003年 |
4 | ムーブ | ダイハツ | 1995年 |
5 | スペーシア | スズキ | 2013年 |
6 | ワゴンR | スズキ | 1993年 |
7 | ミラ | ダイハツ | 1980年 |
8 | アルト | スズキ | 1979年 |
9 | N-WGN | ホンダ | 2013年 |
10 | ハスラー | スズキ | 2014年 |
11 | キャスト | ダイハツ | 2015年 |
12 | eKワゴン | 三菱 | 2013年 |
13 | ウェイク | ダイハツ | 2014年 |
14 | ピクシス | トヨタ | 除外 |
15 | N-ONE | ホンダ | 2012年 |
その結果、スズキ アルトの初代は1979年に発売されており、およそ39年ものロングライフと分かりました。今でも昔ながらの軽自動車のスタイルを保ちつつ、MTをラインナップするなど、なるほどと言わせる理由がありますね。
初代アルト
その次が1980年発売のダイハツ ミラですが、こちらも2011年発売の「ミライース」など独自の進化を遂げ、時代に適応しています。
初代ミラ
ランキングを良く見てみると、アルトとミラの、そしてワゴンRとムーブといったスズキとダイハツの密かな争いが脈々と受け継がれていることが分かります。
今後もますます進化する軽自動車から目が離せません。